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D-m3  作者: wata
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第18章 挑戦

「ほんと、お前かわいくねーよな」

「まーまーそういう事言わないで、きっと私の口からあなた方が期待しているような話は出てこないでしょうね」

「それと、エンジンマウンテンへの道はいくつかあるわ、一番早いのはマウステールを使う事ね、この道は山の関係者が通う道よ、第一施設から森をくねくねとネズミのしっぽのように山につながっている高速道の事だけれど、ちょっとあなた方では入れないわね、それ以外だったらそうね、エネルギーの川や風の流れを見つけると早いかしら。

あの山はいろいろな廃棄物で出来ているって事理解していると思うけれど、その廃棄物は実はものすごく細分化されて積み上げられていて、そこからいろんなエネルギー物質が混ざり合って排出されているの、もちろん大切なエネルギーは取り出されて再利用されてきたからこの街があるのだけれど、取りきれない物はすべて外に排出されているわ、だから川上には何処からでも入るチャンスはあるはず、それと積み上げられた圧力で押し流されたエネルギー体は排出されると外部で不思議な川を形成するはずだから、見ればすぐにわかるはずよ、その中には金の川なんて言うのもあるはずだけれども、今の私たちには金の価値よりきれいな空気の価値の方が高いかしらね。おそらくその川はキラキラ光ってきれいでしょうね」

「それはすごそうね、私そっちの川探しに行こうかしら」

翼が目を輝かせながらネネの話を聞いていた。

神風はネネの話を再三聞いたが、まだ理解が出来ていなかった。

一体求める者が手に入れる事が出来るってどういう事かがとても理解不能なことだった。

「ネネ、俺たちはじゃーどうすればいいんだ?」

また始めの質問へと戻った。

「ふふふ、そうね、手に入れられると信じる事から始めたらどうかしら」

「それだけ?」

「そぉよ、それだけ、一番大切な事よ、なーんだ、簡単じゃない、私ならすぐに手に入れられそうね」

翼が両手を合わせ、体をのばすように、空高く両腕をまっすぐのばせてみせた。「良く言うね」

ピーターがぼそっとつぶやいた。

「とりあえずありがとう、ネネ、俺たちは時間がないんだ、後二十八日で戻らないといけないから」

神風の顔は真剣そのものだった。

「本心から手に入れたいと思わないと手に入れられないって事は?でも何処へいけばいいんだ」神風の思考はぐるぐると回っていた。

「ネネ、ありがとう、健三郎さんのところへも行ってみる」

「そうね、それもいい選択だわ」

「ヘーまた行くんだ、あそこ、私も行っていい?」

にやついた顔で翼は神風の事を見つめていた。

「遠慮しとくよ、お荷物だから」

神風も半分冗談まじりに答えると、ネネに別れを告げ、翼にも「君は学校へ行ってお勉強」とひと事いうと、その場を後にした。

「いーもんね、また何処かで合いましょ、何処かでね」翼が歯を見せながら意地悪そうに二人に訴えた。

ゲートを抜ける時後ろを振り返ると、ネネの車椅子を押して建物の中へ戻っていく後ろ姿がとても印象的だった。

「いいよなーこんなところ」

ぼそっと神風はつぶやいた。

帰りの途中に車のない大通りを歩いていると、上空に大きな飛行船が浮いていて、ボディーに取り付けられたモニターから、今月のイベントは延期になりましたというアナウンスの文字が流れていた。

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