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魔女の帰路  作者: 水酸炭
2/2

少年との出会い

「さて、まずはどこに行こうかなー。・・・とりあえず金がいるな・・・。服も買った方が良いよな。」


 今の彼女はお金も無く、服も簡易な黒のローブを着ているだけだった。そもそも彼女は今までお金をあまり稼がなかった、と言うより稼ぐ必要が無かった。それもそのはず彼女は魔女だ。畑も狩も魔法で事足りる、服すらも作れるためお金を稼ぐ必要が全く無かったのだ。しかし彼女は旅をすると決めた。ゆっくりと世界を見て周りたい彼女にとって魔女と呼ばれ追われるのは避けたかった、だから魔法を使うのは極力控えると決めたのだ。そんな事を考えている時


 ガサガサ・・・ガザッ!!

「ん?・・・、えっ!?」


 道脇の森の中から金色の短い髪をなびかせ、そして手に短剣を持ち、肩にバッグを掛けた少年が飛び出してきた。前をみず全力で走っていた少年は道を歩いていた彼女に頭突きをする形でぶつかった。そこで少年は青い瞳に光を入れた。彼女はぶつかった勢いのまま吹っ飛び少年はしりもちをついた。


「いったぁー・・・はっ!す、すみません!大丈夫ですか!」

「・・・・・・。」

「ああぁ、死んでる・・・。」

「・・・いや、死んで無いけどさ・・・。なに?いきなり。」


 彼女はゆっくりと立ち上がり服についた埃を払い落とし、ぶつかった時少年が落とした短剣を手に取りそれを少年に返しながら尋ねた。


「何でこんな所から出て来たの?」

「えっと、それは、ですね・・・。あ、僕、アルヴァって言います。」

「ああ、普通名乗るのが先か・・・。」

「え?」

「いや、何でも無い。私は・・・イシェルだよ。で、アルヴァ君、訳を聞こうか。」


 アルヴァは体の前で手を遊ばせながら、言い訳をする様に答え出した。


「そのー、ゴブリンから・・・、ですね。・・・逃げて、来まして・・・。」

「ほー、そんなに数が多かったの?」

「いや、一匹、っすね・・・。」

「は?いや、君見るからに冒険者でしょ。よく冒険者になろうと思ったね・・・。」

「いや、まぁ・・・・・・。」


 アルヴァは黙ってしまった。イシェルは少し言い過ぎたと思ったが冒険者をする事は甘く無い。常に死と隣り合わせの職業、ゴブリン一匹倒せない様じゃすぐに死ぬだろう。ならここでアルヴァの心を折ってでも冒険者を辞めさせようと思った。下を向いたままのアルヴァにイシェルが話しかけようとしたその時。突然彼は顔を上げた。


「いや、僕だって最初は倒せると思ってましたよ!!」

「うわっ!・・・びっくりした・・・。」


 アルヴァが叫び出した。そして彼はそのままの勢いで喋り始めた。


「別に勢いだけで冒険者になろうとした訳じゃ無いですからね!村を出る前からちゃんと鍛えて村の魔物退治を手伝ってる子達くらい強くなったんですよ。まぁでも、そこからは勢いで冒険者になろうと村を出たかもしれなですけど・・・。で、実際魔物と対峙したらこれですよ。強さは一緒くらいなのに何かが違うんですよ!それが怖くて逃げて来たんです・・・。」


 イシェルは関心した。アルヴァは見た所12~3歳くらいだろう、そんな子供が相手と自分のレベル差を把握したと言うのだ。勘が鋭いのだろう。それが無ければ無理に戦いおそらく死んでいた。彼女は少し彼に興味が湧いた。


「君が恐怖を感じたのはゴブリンじゃ無いよ。」

「え?どう言う事です?」

「君が恐怖したのは死だ。魔物は恐怖を感じないから平気で格上の相手も殺そうとする。ゴブリンみたいな下級の魔物とかは特にね。君は勘がいい様だから、少しでも怯めば殺されると感じ取ったんだろうね。」

「なるほど、じゃあどうすれば。」

「簡単だよ。強くなりその感覚を研ぎ澄ませばいい。」

「うー、それが一番難しい・・・。ところでイシェルさんは冒険者なんですか?」

「え?」


 彼女はそんな事微塵も考えていなかった。


(魔物を倒そうとは全く考えてないけど世界を周る気でいるし冒険者であってるよな。)

「そだね。最近冒険者になったよ。」

「じゃあ、冒険者登録はもうしたんですね。僕、これから登録しようと思ってるんですよー。」

「え?何それ?」

「え?」

お読みいただきありがとうございます!

いやー、小説書くのすげー難しいですね・・・。

ほんと頑張るので暖かく見守っててくれたら嬉しいです!

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