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貧乏大学生が酔った勢いで奴隷契約したら、美少女だと思った相手が男でヤニカスだった件  作者: 家宝ダンゴ
親バカの貸切イベント開催中

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ようこそ、親バカの祭典へ

開演を知らせる花火。

キャラクターモチーフの門には巨大な横断幕。


『サイラスの復帰を祝う会ならびにノアの反抗期を見守る会〜共に子の反抗に耐え凌ごう〜』


スーツ姿のヒロは配られたチケットを手に、入り口の前で立っていた。


「改めて見ると……キツイな」


「……慣れだ」


レオンは何でもないように小さく返す。

その表情は完全なる無だった。


「慣れたくねぇ!」


夢のハッピーランドにヒロのツッコミが響き渡った。


入口からドレス姿の女と男がくるりと振り返る。

束ねられた黒髪。

光沢のあるドレスに入った深いスリットからは長い脚が覗く。


「飼い主じゃん!久しぶり」


「……ああ。ステラも変わらず元気そうだな」


「まあね」


ステラの隣に立つ、細目の男も軽く手をあげる。


「よっ!」


レオンは二人を交互に見る。

腕を組み、何度か深く頷いた。


ハルトは小さく眉を寄せた。


「腹立つリアクションだな」


「仲が良いのはいい事だからな」


「コイツ、たまにうぜぇのな」


「……う、うぜぇ!?」


レオンは目を丸くした。

ヒロはレオンの背中を軽く叩いた。


「ほら、行くぞ」


大男は背を丸めながらヒロの後ろをついて行った。


入口の門を抜けると聞き覚えのあるテーマソングが流れ、キャラクター達が手を振り、迎える。


「うわぁ!ハッピー君だぁ」


ヒロの横を二人の女の子が駆け抜けていく。

スマホを構え、シャッターを切る音。


「ニコ、一緒に撮ろ!」


キャラクターを挟み、ポーズを取る二人。

裾が広がったデザインのワンピースが揺れる。


「はしゃぎまくってんなぁ」


「ヒロさん!お兄ちゃん!」


ニコがふんわりと微笑む。

イヴは何も言わずにスマホをヒロとレオンに向け、シャッター音を鳴らす。


「盗撮やめろ!」


「別に良いでしょ!減るもんじゃないし〜」


イヴは口を尖らせ、クスッと笑った。

ニコはイヴの手を引いた。


「イヴちゃん!見てぇ!アンハッピーちゃんだぁ」


「すごっ!今の限定衣装じゃん!」


二人は手を繋ぎながらキャラクターのもとに走って行った。

レオンは二人の背中を静かに見つめていた。


「……ヒロ様、お待たせして申し訳ありません」


ヒロは振り返り、目を見開いた。


普段とは違う総レースのドレスに身を包んだサクラがやや息を上げながらやってきた。

レースから透けて見える腕や鎖骨に、ヒロは息を飲んだ。


ヒロの視線に気付いたサクラは頬を染める。


「変でしょうか……?」


「い、いや!変じゃないから!」


ヒロは慌てて手を振る。


「いつもと違う雰囲気で……その、」


「可愛いよねっ!」


サクラの後ろからひょこっとユイが顔を出した。

得意気に目を細める。


「ユイ!?……お前のプロデュースかよ」


「お兄ちゃんってこういうの好きでしょ?」


ユイは悪戯そうにニヤニヤと笑う。


「……ああ、好きだよ」


ヒロは視線を下げると、サクラに手を差し出す。

サクラはフッと目を細めるとヒロの手を取った。


「お兄ちゃんがエスコートしてる!?」


ユイはカバンからスマホを取り出し、連写を始める。


「お母さんに報告しなきゃ!」


「やめろぉ!」


ヒロは妹には勝てなかった。


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