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貧乏大学生が酔った勢いで奴隷契約したら、美少女だと思った相手が男でヤニカスだった件  作者: 家宝ダンゴ
出稼ぎで資金調達

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初期投資は大胆にいけぇ!

ヒロは出来立てほやほやの履歴書をノアに手渡した。

ノアは軽く目を通す。


「さすがヒロ。思ったより早かったね」


「お前の仲間の中では、だいぶマトモだからな」


レオンの肩がピクリと動く。

ノアはクスッと口元に指を置く。


「確かにレオンは酷かったなぁ」


「い、言うな!」


レオンはテーブルを叩き抗議する。

レオンの横をふわりと茶葉の香りが通り過ぎる。


「ノア様、こちらに」


食器の触れる音。

ノアはティーカップを持ち、香りを楽しむ。


「やっぱりサクラが入れると香りが全然違うなぁ」


そう呟き、一口飲む。

レオンはノアがカップを傾ける様子をチラリと見た。


「……お前、味なんか分かんないだろ」


ノアはムッと眉を寄せた。


「少しなら分かる」


「さっさと薬抜け」


ノアは何も言わずにレオンを睨みつけた。


レオンは身を乗り出し色紙を指さす。


「……Hummerのこと何で言ってくれなかったんだよ」


「別に聞かれなかったし」


「俺がHummerのコアファンって知ってたろ」


「そうだっけ?」


ノアは気にする様子も見せずティーカップを傾けた。


「でも僕、何度かコンビニに誘ったけど……」


「……そ、それはお前のタバコの補充かと思ってだな」


「そう?残念だったね」


ノアはクスクスと煽るように見上げて笑う。

レオンはグッと拳に力を入れる。


「こ、これからはちゃんと報告しろ!」


「何を?」


「何でもだ!些細なことでも俺に言え!」


ノアは顎に手を置く。


「……まあ、分かったよ」




ザビィは椅子から立ち上がり、奥の部屋に歩き出す。

ノアはスマホで時間を確認すると口を開いた。


「……ザビィ?どこ行くの?」


「ちょっと昼寝でも──」


「初日から遅刻はまずいんじゃない?」


「……は?えっ?ち、遅刻!?」


慌てふためくザビィを頬杖をつきながらノアは楽しそうに見上げる。

ヒロはノアを肘で小突いた。


「ノア!ちゃんと説明しろ!」


「……あと三十分後に面接予定だよ。言ってなかった?」


「聞いてねぇよ!」


ティーカップを傾けるノアを横目に三人は慌て始める。


「面接って何着ていくんだ?」


「就活ならスーツだけど、バイトらしいしな……」


「歓迎会の時のスーツならあるぞ」


「見せてみろ!」


バタバタと部屋は騒がしくなる。

ザビィはスーツを片手に持ち、ヒロに見せる。


「光沢が気になるが、この際しょうがねえ!」


ザビィは履歴書を片手に部屋を出て行った。


「ヒロは面倒見がいいなあ」


他人事のようにノアは呟く。


「お前が雑過ぎんだよ!」




大きな扉が開き、ガシガシと頭を掻き毟る男が現れる。


「おう!みんなでティータイムってかぁ?」


ズカズカと部屋に入ってきた。

ノアは立ち上がる。


「……待ってたよ。マキシム」


「ノア、プール金は稼げたか?」


ノアは言いにくそうに目を逸らす。


「それが……気になる情報買っちゃって」


「早々に無駄遣いすんなよ!」


ノアは歩き出し、部屋に飾られた絵画の前で止まる。

軽く持ち上げ、裏側に手を伸ばした。

札束を二つ剥がしとると、一つをマキシムに向かって投げる。


「これを元手に増やすよ」


「お、おい!これって……」


「セレスのヘソクリ」


マキシムはゴクリと喉を動かした。


「負けられねぇな……」


「ギャンブルはこうじゃないと、ね」


二人は黒い顔でニヤリと笑う。

ヒロは何も見ていないフリをした。


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