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貧乏大学生が酔った勢いで奴隷契約したら、美少女だと思った相手が男でヤニカスだった件  作者: 家宝ダンゴ
出稼ぎで資金調達

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MajiでSekkyoする五秒前

「ノアがお持ち帰りされた」


呑気に指をさすレオンを押し退け、ヒロはVIP席からノアの行方を目で追う。

その目は赤く充血していた。

文字通りの血眼だった。


ノアは年配の男性と奥の部屋に向かう。

どこか楽しそうに会話をしている。


「ライト!あの部屋は?」


「うん?あぁ……言い難いな」


言葉を濁すライトにヒロの背筋が冷える。

レオンが顎に手を置き、ポツリと呟く。


「あっちは確か個室になっていたな」


「個室ぅ!?」


ヒロの脳内では良からぬ妄想が膨らむ。


「絶対ダメだろ!連れ戻すぞ」


ヒロはレオンの腕を引っ張り、VIP席を飛び出す。


VIP席にはライトだけが残された。

ライトはクスッと口角を上げる。


「ルシアン兄さんが言った通り……なかなか興味深いね」


その瞳は、またしても笑っていなかった。




ヒロとレオンは人混みを避けながら進み、ノアが消えた扉を開いた。


色も形も違う扉がズラリと並ぶ。

廊下には黒い首輪を付けた男女が扉の前に立っていた。


「レオン!ノアはどの扉だ?」


「……おそらくは高い部屋だとは思うが」


「どれだよ!」


ヒロは廊下を進む。

首輪を付けた女が笑顔で手を振る。


レオンが女に声をかけた。


「ここで一番高い部屋はどれだ」


「一番?お兄さんが私を選んでくれるの?」


「違う。さっきここに金髪の奴が通っただろ」


女はフッと吹き出した。


「あぁ!ノアね……」


「……知っているなら話は早い。どこに入ったか言え」


女は人差し指を向けた。


「そこの黒い扉」


「感謝する」


ヒロは何となく口を開く。


「ノアのこと知ってるんだな」


「……まぁね。お兄さんも気をつけてね」


「気をつける?」


女は壁に寄りかかり、腕を組んだ。


「節操ないって、ここらじゃ有名だから」


「はあ!?」


ヒロは深呼吸を繰り返す。

ノアへの説教が確定した瞬間だった。


「ヒロ、開けるぞ」


重厚な音を立てて扉は開く。


薄紫色の薄暗い照明。

目に飛び込んでくる大きなベッド。


ボソボソと話し声が聞こえた。


「……やっぱり、そういう部屋じゃねぇか!」


ヒロは頭を抱えた。


「あれ?ヒロ、こっちに来たの?」


ヒロが顔を上げると、衣装の布切れを身に付けたノアがこちらを向き手を振る。


装飾が施された金色のテーブルと椅子。

ノアの向かい側には年配の男が座る。


「てっきり、VIP席でゆっくりしてるかと思ってたよ」


「そんなことしてる場合か!」


「?」


ノアは不思議そうに首を傾げる。


ヒロは部屋の中に進み、ノアの腕を掴んだ。


「金が必要だからって、そこまでやるな!」


「えっ?」


「もっと自分を大切に──」


「ちょ、ちょっと待て!こいつ……いや、このお方は……」


レオンがノアの向かいに座る男を見るなり、興奮したように声を上げた。


ノアは青い目を細め、口角を上げる。


「さすがレオン。よく気付いたね」


「当たり前だ!まさかホンモノにお目にかかれるとは……!」


ヒロは一人だけ置いてけぼりになり、不満げに眉を寄せる。

レオンは男を手のひらを上に向け示した。


「Hummer(ハマー)だ!」


「……いや、誰だよ!」


ヒロのツッコミが響いた。


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