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貧乏大学生が酔った勢いで奴隷契約したら、美少女だと思った相手が男でヤニカスだった件  作者: 家宝ダンゴ
混乱の打ち上げ

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……帰っていいか?

ミラの残党狩りが続く。

悲鳴と呻き声が半壊の建物の中に響き渡る。


かつて入口だった場所にエクリプス幹部達と四つん這いの旧中枢幹部達は立ち尽くしていた。


「おい、ノア!これ直してくれるんだよな」


マキシムがノアのナース服にしがみつく。


「うーん……ここまで壊れちゃうとなぁ」


「俺の家がぁ……」


ステラは目を細め、腰に手を置いた。


「だからアンタの家じゃないっての」


「ステラ!お前、良いとこ住んでたよな?」


「やだ。だめ。無理!」


ステラは先手を打った。

マキシムは歯を食いしばった。


「まだ何も言ってねぇよ!」


マキシムは目論見が外れ、ガシガシと頭を掻き毟る。

ユーミルはマキシムの肩をそっと叩く。


「まあ、とりあえず今日は飲みに行こうか」


ノアは気にせずに幹部達のリードを集め出す。

ユーミルはノアを横目に話を進める。


「久しぶりに集まったし……それに今後のことも話し合うべきだよ」


「はぁ?今後だぁ?」


マキシムは眉を寄せ、くだを巻く。


「ならちゃんとシラフで話し合った方がいいだろ」


それはそれで、正論だった。


「酒が入らないと本心を話せない人もいるんだよ」


「はぁ?んな奴……いたな!」


全員の視線がステラに向く。


「私?別にお酒飲んでも変わんないし」


「……さて、予約もしてるしそろそろ移動しようか」


「駅まで遠いんだよなぁ」


「……悪かったね」


幹部達は駅に向かって歩き始める。

その後ろをのろのろと四つん這いの幹部もついて行くのだった。


ニコが異変に気付く。


「ノア君、この子怪我しちゃってるよぉ!」


「えっ」


四つん這いの幹部の一人が足を引き摺る。

すぐにノアは駆け寄り、傷口を見る。

幹部達も仲間を心配するように取り囲む。


「……コンクリートは固かったみたいだね」


「……当たり前だろ」


レオンは小さく突っ込んだ。

ノアはスマホを取り出し、操作する。


「悪いけど、先に行ってて」


「あいよ〜」


ハルトの軽い返事。

マキシムは顔を引き攣らせていた。


「……ノアの奴、まじで可愛がってんのかよ」


一番ボロボロの姿のレオンが口を開いた。


「アイツ、おもちゃは大事にするタイプなんだよな」


「……そ、そうか」


マキシムは少し距離を取って歩き出した。



一方その頃。

ヒロはセレスと共にある場所に向かっていた。

黒い車はヒロの知らない道を行く。


「……おい、本当にノアが来るんだろうな?」


「ええ、そのように聞いています」


セレスはクイッと眼鏡を上げた。

ヒロは怪訝そうに眉毛を寄せ、窓の外を見つめた。


しばらくすると車が止まり、運転士がドアを開いた。


ヒロは目を見開いた。

どう見ても普通の居酒屋だった。


「……どういうことだ?」


「ここに貴方を連れて来いと指示がありまして……」


セレスも困ったようにタブレット端末を操作する。


「話し合いじゃねえのかよ!」


「そのはずなんですが……」


二人の間に沈黙が続く。

ヒロは大きくため息をついた。


「とりあえず、行くか」


「はい」


自動ドアが開き、よくある入店の合図が響く。


「やあ、待っていたよ」


そこにいたのはアルヴァルト。


「遅かったな。もう始めていたぞ」


そして、浅漬けを齧るサイラス。


ヒロはゆっくりとセレスに顔を向けた。

セレスはそっと目を逸らした。


「……帰っていいか?」

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