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貧乏大学生が酔った勢いで奴隷契約したら、美少女だと思った相手が男でヤニカスだった件  作者: 家宝ダンゴ
最終決戦

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メイド服は失敗でした

絨毯からは細い煙が上がる。

ヒロは慌ててタバコを灰皿につまみ投げた。


「おい!火っ!」


「……エリアス、なぜだ」


「聞けよ!」


サイラスは立ち上がると棚の上から黒い拳銃を取り出した。

アルヴァルトに銃口を向ける。

カチャリと金属の音。


「お前、よくも俺の息子を……」


「おや?」


アルヴァルトはフッと口端を上げる。

レオンがアルヴァルトの前に立ち、壁になる。


「待て!お前は何か勘違いをしている!」


サイラスは銃を手の中でくるりと回しながら、レオンの額に狙いを変えた。


静まる部屋。


アルヴァルトの小さく笑う声が響いた。


「そうか……それで君は今更現れたのか」


アルヴァルトはレオンに避けるように指示を出す。

玄関に立つノアを手招いた。


ノアは靴を脱ぎ、ゆっくりと近づく。


アルヴァルトはノアに問いかけた。


「ノア、正直に答えなさい」


「この服は誰の指示で着替えたのかな?」


ノアは首を傾げ、スカートを広げて見せた。


「これは僕の作戦です」


ノアは何とでもないように答える。


サイラスは声を荒げ、銃口を向ける。


「嘘をつくな!アル!」


「お前の配信でも黒いメイド服を着ていた!」


ヒロはいよいよ意味が分からなくなっていた。

二人の顔を交互に見続けた。


アルヴァルトは小さく息を吐いた。


「はじめにメイド服を着せたのは、そこにいるノアの主人だよ」


ヒロの肩は飛び上がった。


「……俺ぇ?」


サイラスの持つ銃口が容赦なく向く。

ヒロの前にメイド服のノアが立つ。


「ノア!言ってくれ!俺が始まりじゃねえよな!」


「……ヒロが僕にバイトさせたのがメイド喫茶だっただけだよ」


「ノアァーー!」


サイラスのこめかみに青筋が浮かぶ。


レオンがサイラスの背後に周り、腕を押さえつけた。


「動くな!」


「この程度で最強を謳ってるのか……世も末だな」


「……なんだと」


サイラスは正面を向いたまま、手のひらでレオンの顎を突き上げた。

その一瞬で巨体は崩され膝をつく。

本日二度目のレオンの呻き声が響く。


サイラスはレオンを文字通り見下し、鼻で笑った。


「……お前如きがエリアスの隣に立てると思うな」


「ぐっ……くそ、がっ」


ヒロはレオンの元に駆け寄る。


「おいっ!レオンしっかりしろ!」


「ヒ、ロ……俺の、うしろ……に」


レオンはふらつきながらもヒロを自身の背後に庇う。


ノアは大きく息を吐いた。


サイラスとレオンの前に立ち、ふわりと膨らむスカートを掴んだ。

そのまま一気に捲り上げる。

長い足とオーバーニーソックスが靡くスカートから覗く。


「……何してんだ?」


ヒロの間の抜けた声。

ノアは気にせずに続ける。


「僕は男のままです」


「はあ?」


ヒロはついて行けなかった。

その分沸々と怒りが湧いてきた。


「お前、ふざけてんじゃねえ!なんで父親にパンツ見せてんだよ!」


「これが早いかなと思って」


「早いとかいう問題かよ!大体こんなことで……」


ヒロがサイラスに視線を移す。


サイラスは顎に手を当て、凝視していた。


「まじで何してんの!?」


ヒロの戸惑った声がリビングに響いた。


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