↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
貧乏大学生が酔った勢いで奴隷契約したら、美少女だと思った相手が男でヤニカスだった件  作者: 家宝ダンゴ
いざマラソン大会へ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
307/350

取説は起動前に読んでおけ

公園のベンチで座る二人の自称ヒロ。

ニコは、転んだ傷の手当を受けていた。


「はいっ!おしまい」


イヴは処置した肘を軽く叩く。


「い、いたっ」


ニコは反射的に声を出した。


「イヴちゃんありがとう」


そして、すぐに柔らかく微笑んだ。

イヴが黒いキャップを指で押さえながら、内蔵マイクに向かって口を開く。


「ノア、ニコの処置終わったよ!」


『……』


「……ノア?」


イヴは首を傾げた。


「機材トラブル……?」


「なにかあったのかな?」


ニコは心配そうに眉を寄せた。


「あーン♡お・ま・た・せ」


二人は同時に声のする方へ視線を向けた。


ピンク色のスーツ。

ミニスカートから伸びる筋肉質な脚。


「エリザ!」


「んふっ♡二人ともお疲れ様♡」


エリザは二人のキャップを慣れた手つきで取る。

さらりと長い髪がおりた。


「もう女子の部は終了よ♡」


「女子の部?男女で分かれてたの!?」


イヴは目を丸くした。


「そうよ〜!気分転換になったでしょ?」


「……まあ、たしかに」


「すっごく楽しかったぁ」


ニコはふんわりと頬を上げた。


「もう一人到着したら移動するわよ」


「もう一人?」


軽いフットワークでステラが公園に到着する。

ほとんど息も乱れていなかった。


「あれ?ここがゴール?」


「そうよ〜お疲れ様♡」


ステラのキャップも回収する。


「じゃあ合流場所に移動するわよン」


ステラが髪を軽く整えながら口を開いた。


「途中でコンビニ寄っていい?喉渇いちゃった」


「水ならあるよ……さっきノアに言われて買ったやつ!」


イヴはハッとしてビニール袋を漁る。

残ったペットボトルの水を差し出す。


「……あっ、でもぬるくなっちゃってる」


「平気。私、基本常温の水しか飲まないから」


ステラはそのまま手を伸ばす。

ボトルを傾け、喉が上下に動く。

ステラが指で軽く口に触れる。


「うん、おいし」


エリザはフフッと笑うと、一歩前に踏み出す。


「それじゃ移動するわよ♡」


ピンク色を先頭に女子チームは移動を開始した。




一方その頃、マキシムは命の危機に陥っていた。


マキシムの背後には三人の男達。

すぐ後ろにまで迫ってきていた。


真上を飛ぶドローンから声が落ちる。


「マキシム、もっと早く走らないとあと数メートルで追いつかれてしまうよ。僕の計算によるとあと一分後には集団リンチに遭うね」


「……うっせえなっ!ご、ごちゃ、ごちゃ言う前にっ、た、すけろっ!」


息も絶え絶え、マキシムはどうにかユーミルに助けを求める。

ユーミルのクスッと笑う声。


「仕方ないなあ。その先の路地に入ってくれる?」


「おまっ、俺を、こ、殺す気かっ?」


マキシムがさらに声を荒げた。


「路地にっ、入ったらっ、撃たれるっじゃ、ねえか!」


「まあまあ、その時はその時だよ」


「くぅっ、なんとかっ、しろよっ!」


マキシムは、ほんの少しだけ速度を上げ路地に飛び込んだ。


「見ろ!ヒロが路地に入ったぞ」


「ここで仕留めるぞ」


男達もマキシムを追い、一斉に路地を曲がる。


──その瞬間。

待ち構えていたドローンからワイヤーが複数発射され、男達の肩にくっついた。

バチバチと鋭い音が路地に響く。


男達の口から呻き声が漏れ出る。


マキシムは目を見開く。

恐ろしいものを見たかのように体が固まった。


バタバタと倒れる男達。


「はい、無事制圧したよ」


「制圧っじゃねえ!おまっ……最初からやれよっ!」


「たった今、取説を読み終わったんだよ」


「……ぶっつけ本番じゃねえか!」


マキシムの背筋はゾクリと冷えていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。