↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
貧乏大学生が酔った勢いで奴隷契約したら、美少女だと思った相手が男でヤニカスだった件  作者: 家宝ダンゴ
黒幕を追え

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
285/363

格上相手に舐めプは厳禁です

シャカシャカとシェイカーを振る音。

マキシムとレオンはプロテインを作っていた。


「俺、別に飲みたくねえんだけど」


「その不摂生な体を何とかしてやるからな」


「頼んでねえよ!」


蓋を開け、一気に飲み干すレオン。

マキシムは恐る恐る上澄みを啜った。


「なんだこれ。普通にうめえ!」


「ロイヤルミルクティー味だからな」


「えっそんな味あるの?レオン、アタシも飲みたい!」


「チョコブラウニー味もあるぞ」


「アタシ、それがいい!」


レオンは嬉しそうにシェイカーの準備を始めた。

マキシムがゴクゴクと喉を動かす。


「ぷはぁ〜。甘味が欲しかったんだよな」


「ほらよ」


レオンはシェイカーの蓋を外し、イヴに手渡す。

イヴは、モニターから目を逸らしプロテインを受け取ろうとした。


その瞬間──


「……イヴ!ペクが動いたぞ」


レオンが焦ったように指差す。


「えっ?ほ、ほんとだ!」


イヴは急いで一口啜るとモニターに向かう。

カタカタとキーを叩き、ペクを追いかけた。


「サイラスとかいうヤツに会いに行くんだよな?」


「おそらくは……」


ペクと護衛は、黒い車に乗り何処かへ向かう。


「イヴ、巻かれんなよ!」


「分かってるって!」


緊張感の漂う監視室。

イヴは、カタカタと血眼でキーを叩く。


ペクが乗った車が到着したのは、小さな喫茶店だった。


「……嘘。ここなんだけど!」


「サンクチュアリの初期メンと会うのに純喫茶って……」


レオンは腕を組み壁に寄りかかる。


「イヴ、中の様子分かるか?」


「……カメラが古くて音までは拾えなさそう」


「もう一回ペクのスマホのハッキングできねえのか?」


マキシムがイヴの隣で身を乗り出した。


「やってみる、けど……」


モニターに店内の様子が映る。

客は一人だけ。


ウェーブがかった焦茶色の髪に眼鏡をかけた男。


「なんだ?人形みたいな面だな」


「イケメンじゃん!かっこよ〜」


「俺が見た写真とあんま変わってないぞ……アルヴァルトと同じ種類の人間か」


口々に感想を語る面々。

マキシムがさらに身を乗り出した。


「イヴ!もっとカメラアップにしろよ!」


「えっ?」


「いいから!」


「バレちゃうって!」


そっと店内カメラをズームするイヴ。


その瞬間──


パァン。

乾いた音と同時にモニターは真っ暗に変わった。


静まる部屋。

一斉にマキシムに視線が集まる。


「……お、俺のせい?」


「マキシムー!!」


イヴはバシバシとマキシムを殴った。


「いってぇ!やめっ」


レオンは椅子に座り、腕を組み直した。


「早撃ちか。やけに正確だな」


顎に手を置き、目を細めた。


「あの銃の撃ち方、あいつと一緒だったな」


「あ?」


「……いや、何でもない」



後ろの簡易ベッドがモゾモゾと動く。

布団から顔を出すユーミル。


耳から耳栓を外す。


「……おはよう。何か進展あった?」


「あっ……」




三人はユーミルの前で正座していた。


「イヴ……君は一体この仕事を何年しているんだい?狭い店内さらに古いカメラはズーム音で気付かれるリスクがあるってこと知らないわけがないよね?ましてや相手は格上。無理せずに外の建物や車から監視が定石だろ」


「……はい」


がっくりと頭を下げるイヴ。


「レオン。動きがあったら僕を起こしてって言ったよね」


「……ああ。プロテインを振る舞っていたら忘れていた」


「君は少し緩み過ぎじゃないのか?アルヴァルトの右腕だった頃を思い出しなよ」


「……いい思い出ではなかったんだが」


ユーミルは目を細めた。

レオンは静かに頭を下げた。


マキシムは静かに正座し続けた。

ユーミルはマキシムの前を通ると小さく舌打ちをした。


「おいっ!それはダメだろ!」


マキシムは無視された。

それから誰も口を開かなかった。


ピリピリとした空気が流れていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。