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貧乏大学生が酔った勢いで奴隷契約したら、美少女だと思った相手が男でヤニカスだった件  作者: 家宝ダンゴ
海に行くぞー!

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だから水着着てたんですね

※本作はギャグ・コメディ中心の作品です。

※倫理・制度・恋愛要素などは深く考えず、ゆるくお楽しみください。

夜。


食卓にはサクラの作った夕食が並んでいた。


浴室の扉も直った。


床も乾いた。


ようやく平和が戻ったはずだった。


ヒロは味噌汁を飲みながらミラを見る。


「そういえば」


ミラが顔を上げる。


「なんで浴室でプールなんかやったんだよ」


ミラは少し考えた。


そして小さく答える。


「……海」


ヒロは眉をひそめた。


「海?」


ノアが補足する。


「ああ」


「プールは家にあるけど、海は外へ行かないと見られませんからね」


ミラはこくりと頷く。


「水着持ってきた」


「なるほど」


ノアも納得したように頷いた。


ヒロは机を叩く。


「なるほどじゃねえ!」


全員の視線が集まる。


「やりたいことがあるなら先に相談しろ!」


正論だった。


たぶん。


ノアは気にした様子もなくスマホを取り出す。


そして何かを操作し始めた。


嫌な予感しかしなかった。


数秒後。


「レンタカー予約したよ」


ヒロの動きが止まる。


「だから相談しろって言ってんだろ!」


叫び声が響いた。


ノアは平然としている。


「ちゃんと週末にしたよ」


「ヒロ暇でしょ」


「俺のスケジュール管理するな!」


ノアはスマホの画面を見ながら続けた。


「ニコも呼べば喜ぶと思う」


レオンが少し考える。


「そうか?」


「レオン騙されるな!」


ヒロが即座に否定する。


だがレオンは腕を組んだ。


「ニコと海か……」


少しだけ口元が緩む。


「悪くないな」


「だめだこいつ」


ヒロは頭を抱えた。


その横でミラがぽつりと呟く。


「……海」


少しだけ嬉しそうだった。


たぶん。


無表情なので分からない。


だがノアには伝わったらしい。


「楽しみですね」


ミラは小さく頷いた。




こうして。


急遽。


海へ行くことになった。




週末。


レンタカーの前。


問題が発生していた。


「誰が運転するんだ?」


ヒロが言う。


沈黙。


誰も手を挙げない。


ヒロはレオンを見る。


「ここはレオンだろ」


レオンは即座に首を振った。


「俺は温泉の時に散々やったぞ」


「俺だってした」


「お前よりしてる」


「知らねえよ」


言い合いが始まる。


サクラは困ったように笑っていた。


ニコとイヴは楽しそうに荷物を積み込んでいる。


ミラは車を眺めていた。


そして。


ノアが手を挙げる。


「じゃあ僕が運転するよ」


空気が凍った。


レオンが即答する。


「それだけはだめだ!」


ものすごい勢いだった。


ヒロも頷く。


意見が一致する。


ノアは不満そうだった。


「失礼だな」


「失礼じゃねえ!」


レオンが叫ぶ。


「お前にハンドル握らせるくらいなら俺がやる!」


本気だった。


数秒後。


レオンは深いため息を吐く。


「……俺が運転する」


敗北だった。


ニコの顔がぱっと明るくなる。


「お兄ちゃんありがとう!」


「ああ」


レオンは観念した顔だった。


イヴは元気よく手を挙げる。


「早く乗ろ!」


海。


天気も良好。


みんな、笑顔で乗り込んでいく。


ヒロは静かにレンタカーを見上げる。


なんだか、もう疲れていた。


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