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貧乏大学生が酔った勢いで奴隷契約したら、美少女だと思った相手が男でヤニカスだった件  作者: 家宝ダンゴ
地獄の新築祝い

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俺の奴隷に虫を食わせた義兄に天誅くらわせた

※本作はギャグ・コメディ中心の作品です。

※倫理・制度・恋愛要素などは深く考えず、ゆるくお楽しみください。

ノアが静かに席へ戻る。


まだ少し落ち込んでいるようだった。


ヒロはため息を吐く。


「なんでもいいから食え!」


「俺の分やるから」


自分の皿をノアの方へ寄せる。


そのときだった。


「……俺がノアに準備したメシならあるぞ」


カイが口を開く。


嫌な笑みだった。


そのまま指を鳴らす。


使用人たちが静かに動き出す。


ヒロの背筋に嫌なものが走った。


エリザの言葉。


“次男のせいで……”


それが頭の中で響く。


だが。


(いや、さすがに家族揃ってる場で何かは……)


そう思いたかった。


カイは頬杖をついたまま笑う。


「この前の猫は逃げられちまったからな」


「……猫?」


ヒロが眉をひそめる。


「白猫」


「ああ、ミルクのことか?」


カイの動きが止まる。


「……んな、名前つけたのかよ」


少しだけ顔をしかめる。


だが、すぐに笑った。


「こいつ好きなんだよ」


「飼い猫食うの」


ヒロは意味が分からなかった。


「……は?」


その横で。


ミラがぽつりと呟く。


「ノア、おいしそうだった」


小さな声だった。


だが、部屋は静まり返る。


そのタイミングで。


ノアの前へ皿が置かれた。


ヒロは絶句する。


皿の上には、様々な幼虫が盛られていた。


色も大きさも違う。


動いている。


カイがニヤニヤ笑う。


「どれが好きか分かんなくてよー」


「色々準備してやったぞ」


最低だった。


だが――


ノアは普通にスプーンを手に取った。


そのまま口へ運ぶ。


プチ、と小さな音。


ヒロが即座に皿を取り上げた。


「こんなもん食うな!!」


ノアは首を傾げた。


「……?」


ヒロはそのままアルヴァルトを見る。


アルヴァルトは優雅にワインを飲んでいた。


「おい!!」


「お前の次男やらかしてるぞ!!」


アルヴァルトはゆっくりとグラスを置く。


「カイは人にちょっかいをかけたい年頃のようでね」


「そんな年頃とっくに過ぎてんだよ!!」


ヒロが机を叩く。


「親なら叱れ!!」


アルヴァルトは少し考えるように目を閉じた。


「やれやれ」


「親というのは忙しいな」


その瞬間。


空気が変わった。


カイの顔色が変わる。


「は?」


「やんのかよ!」


だが。


アルヴァルトとの実力差は圧倒的だった。


一瞬。


それだけだった。


気づけばカイは椅子へ押し戻され、そのまま拘束されていた。


「ふざけんな!!」


「この変態!!」


暴れるカイ。


アルヴァルトは静かに見下ろす。


「……キツイ躾が必要だな」


そのとき。


ノアが静かに立ち上がった。


「義父さん」


銀色の器具を差し出す。


「これ使ってください」


カチャリ。


次の瞬間、カイの口が固定された。


銀色のバイトブロック。


「――ッ!!?」


声にならない。


カイは涙目になりながら暴れている。


ノアは静かに説明した。


「お腹が空くと、人は怒りやすくなるみたいです」


アルヴァルトが感心したように頷く。


「ほう」


ノアはゆっくりと、カイが用意した皿を持ち上げた。


そして。


拘束されたカイの前へ座る。


「カイ義兄さん……」


ノアは穏やかに微笑む。


「僕が食べさせてあげますから……」


そこでふと、ヒロを見る。


「……これなら大丈夫だよね?」


ヒロは引いた顔のまま固まった。


何が大丈夫なのか分からない。


だが。


拘束されたカイを見る。


両腕は塞がっている。


「……まあ、両腕縛られてちゃ自分で食えないもんな……」


誰もツッコまなかった。


「――――ッ!!」


次の瞬間。


カイの悲鳴が新居に響き渡った。


アルヴァルトは満足そうに目を細め、静かにワインを口にした。


ヒロはそっと視線を逸らす。


この後のことは、見ないフリをした。


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