↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
貧乏大学生が酔った勢いで奴隷契約したら、美少女だと思った相手が男でヤニカスだった件  作者: 家宝ダンゴ
地獄の新築祝い

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
223/364

美形しかいないのに空気が悪すぎる

※本作はギャグ・コメディ中心の作品です。

※倫理・制度・恋愛要素などは深く考えず、ゆるくお楽しみください。

地獄の食事会が始まった。


通された部屋には、大きなテーブルが置かれていた。


長い。


やたら長い。


並ぶ椅子だけで圧を感じる。


使用人たちが静かに動き、それぞれの席へ案内していく。


ヒロは落ち着かないまま席についた。


反対側にはルシアン。


だが、その隣に座る面々を見た瞬間──ヒロは帰りたくなった。


片方は短髪の男。


傷だらけの指。


テーブルに足を乗せ、堂々と行儀を無視している。


いかにも喧嘩慣れしていそうな男だった。


もう片方は、ウェーブした髪を後ろで一つにまとめている。


垂れ目。


人懐っこそうな笑顔。


なのに、その視線だけ妙に冷たい。


レオンとヒロを、ニコニコしたまま眺めていた。


そして、一番奥。


小柄な少女が一人だけ座っている。


年齢は中学生くらいに見えた。


黒いゴシックドレス。


だが、その少女だけは一度もこちらを見ない。


ルシアンを含めた四人。


共通していることが一つだけあった。


全員、顔が良すぎる。


ヒロは小さくレオンへ顔を寄せた。


「……アルヴァルトの子供って言ってたよな?」


「みんな顔の系統違くないか?」


レオンは無表情のまま答える。


「あまり考えるな」


「疲れるだけだ」


小声だった。


だが妙に説得力がある。


ヒロはエリザの話を思い出していた。


ノアが食事を取れなくなった原因。


次男。


おそらく――あの態度の悪い男だ。


思わず視線を向けてしまう。


その瞬間。


「てめえ、何見てんだ?」


怒鳴り声が飛んだ。


ヒロの肩が跳ねる。


ルシアンがすぐに口を開いた。


「カイ。やめろ」


短髪の男――カイが舌打ちする。


「チッ」


「座れ」


ルシアンの低い声。


カイはヒロへ中指を立てながら椅子へ座った。


空気が、悪い。


ルシアンが静かに頭を下げた。


「悪かった」


部屋が静まり返る。


その空気のまま、ルシアンが口を開いた。


「先に紹介しておこう」


まず、カイを見る。


「次男のカイだ」


カイは返事の代わりに舌打ちした。


ルシアンは慣れた様子で次へ進む。


「三男のライト」


ウェーブ髪の男が、すっと立ち上がる。


動きが綺麗だった。


流れるように頭を下げる。


「初めまして。早瀬紘さん」


ヒロの動きが止まる。


「……何で俺のフルネーム……」


ルシアンが淡々と答えた。


「ライトは情報屋が本職なんだ」


ぞくり、と背筋が冷える。


ライトはにこりと笑った。


「踊ったりするお店もやってるから、遊びに来てよ」


「は、はは……」


絶対に行きたくない。


ルシアンは最後に、一番奥を見る。


「ミラだ。……近づかない方がいい」


紹介が終わる。


あまりにも雑だった。


ヒロは気を使って少女へ声をかけた。


「ヒロです。よろしく」


ミラは動かない。


返事もない。


完全に無視だった。


ヒロは静かに思った。


(まともなの、ルシアンだけじゃねえか。)


(帰りてえ……!!)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。