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オオカミさんのかくれんぼ  作者: 筍とんぼ
第二章 入場
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自己紹介できるかな?

「オレのなまえは、やまと!()()きいって字に()って書くんだ、ってせんせーがいってたぞ!」


先に自己紹介をしてくれたのは、ここへ1番乗りに来た、元気いっぱいな男の子だった。きっと、漢字は大和(ヤマト)と書くのだろう。先ほど、入江先生は彼らの保護者と言っていたが、彼らにとっても()()なのだろうか。


「わ、わたしは、ねお…。漢字は…まだ、よくせつめいできないの…、ごめんなさい…」


次に自己紹介をしたのは、少し気弱そうな女の子。大和くんと遊んでいた時とは違い、私たちを前に緊張しているようだ。


「ぼくは、だいちだよ!よろしくね!」


最後に、3人の中で1番小さい男の子。小さいが、1番元気があり、明るい子だ。どうやら、鼻を怪我したのか、絆創膏を貼っている。2人から大ちゃんと呼ばれていたのは『だいち』という名前からのようだ。


()()()()()の漢字は、これだ」


そう言って、先生からメモ帳の切れ端を渡される。そこには、なぐり書きの『希愛(ネオ)』と『大地(ダイチ)』という字が書かれていた。実に、女の子らしい漢字と男の子らしい漢字だ。


「希愛ちゃん。可愛い名前だね」


しゃがんで目線を合わせて、宇佐美さんが言う。


「ありがとう!このなまえはね、せんせいがつけてくれたの!」


顔がパッと明るくなり、嬉しそうに言う。


(せんせいって入江先生のことだよね…?)


疑問に思うところがあるが、人の家庭のことだ。あまり深追いするべきではないだろう。宇佐美さんもそう思ってか、それ以上のことは聞かなかった。


「この紙はもらってもいいんですか?」


名前が書かれた紙を受け取った冬弥先輩が言う。こくり、と先生は頷く。それを見た先輩はズボンのポケットに紙をしまうのだった。

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