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オオカミさんのかくれんぼ  作者: 筍とんぼ
第二章 入場
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5時にはなにが起こる?

5時か、5時なんだ。あぁ、もうそんなに経っていたのか。順調に進んでいたとは思っていたが、そんなには順調ではなかったのだと感じた。しかし、()()()を忘れている。なんだ、なんなんだこの違和感は。先ほどまで覚えていたあの恐怖のことか?それとも、暁斗も持っていたあの手紙のことだろうか?……。あ。そうだ。頭を悩ませてやまなかったあの手紙。その内容だ。確かその内容は…


―『明日の夕方5時、演劇部部室にて。』


こんな感じだったはずだ。現在の時刻は5時。手紙の内容と一致している。だが、とてもじゃないが、サプライズだのをする雰囲気ではない。


その瞬間。ほんの一致だが、グラりと大きく揺れたような気がした。すぐに周りを見渡すが、台本や小道具、壁に立てかけてある木材の1本すら動いていない。地震速報の通知も来ていない。唖然としていると、暁斗と冬弥先輩が肩を叩く。


「夏夜ちゃん、大丈夫?」

「おい、しっかりしろよ」

「あ…、うん、大丈夫……」


2人ともなにも気にしていないようだ。


(私の気のせいなの…?)

「あの…さ、さっき揺れませんでした?」


不安になり、確かめる。すると、2人は驚いた顔をした。


「夏夜も、感じたか?やっぱ、そうだよな…!」

「夏夜ちゃんと暁斗くんも?僕もだよ!」


暁斗は安心したように、冬弥先輩は興奮して、言う。気のせいではなかったようだ。演劇部の人たちも頷いている。とりあえず、自分だけではないと知り、安堵のため息をもらす。


揺れたことは事実。確認できたのはよかったのだか、感じた揺れの大きさと物の動きがどうも矛盾している。


(一体何が起こったの…?)


「2人とも、ちょっと校内を見て回ろうか?」


冬弥先輩が提案する。


「そうですね、見て回りましょう。暁斗も行くでしょ?」

「あぁ」


またもや、怪訝な顔。そんなに行きたくないのか。少々、不満を抱きつつも、私たちは校内を見回りに行くことにする。

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