獣人美女の求愛と、里を繋ぐ「神のシルクロード」
「タクト! 朝だぞ、起きろ! 今日も元気いっぱいに私と交わ――もぐぅ!?」
翌朝。俺の寝室に元気よく突撃してきたガルアの口に、リリィが素早く朝食のふかし芋を突っ込んだ。
「ガルアさん! 朝からなんてハレンチなことを言うんですか! タクト様は昨日、あなたの愛獣を治すためにもの凄い魔力(生産力)を使ったんです。まずはゆっくり休んでいただかないと!」
「むぐ……んぐ。ぷはっ! し、しかしエルフの長よ、我ら百獣の民はスピードが命。強いオスの遺伝子は1秒でも早く――」
「だーめーでーす!」
朝から元気な新妻たちの押し問答で目が覚める。なんという贅沢な目覚まし時計だろうか。
隣では、すっかり元気になったガルアの白虎(すっかり俺に懐いて猫のように丸まっている)と、生後四日目にしてすでに5歳児くらいの見た目に成長した愛娘のルナが、じゃれ合って遊んでいた。
「ふふ、パパおはよー! しろちゃん、あったかいよ!」
「ルナ、おはよう。……って、また少し大きくなったか?」
本当にこの子の成長速度はチートだ。すでに簡単な会話どころか、エルフの里の子供たちを率いるボスのような風格すら漂わせている。
「ふむ……。やはりタクトの血を引く子は恐ろしいな。よし、私も負けていられん! タクト、今夜こそ私の身体にその至高の生産スキルを――」
「ガルアさん、めっ、ですよ!」
顔を真っ赤にして怒るリリィと、野生児全開で迫ってくる褐色肉感美女のガルア。
ひとまず二人を落ち着かせるため、俺はリビングへ移動してこれからの話をすることにした。
ガルアの話によると、彼女の獣人部族の里は、このエルフの荒れ地から山を一つ越えた先にあるらしい。
あちらは狩猟がメインだが、最近は凶暴な魔物が増えて獲物が減り、さらに里への流通経路が険しい山道しかないため、慢性的な物資不足に陥っているとのことだった。
「なら、話は簡単だ」
俺はニヤリと笑った。
「エルフの里は、ルナのおかげで今や食べきれないほどの大豊作だ。この有り余る食料を、ガルアの里に届けて物資を交換し合えば、両方の里がハッピーになれる」
「な、何だと……!? 確かにそれができれば最高だが、山を超えるルートは険しく、魔物も出る。大荷物を運ぶのは不可能なのだぞ?」
「普通の方法なら、な」
俺は外に出ると、エルフの里と山脈の境界線へと向かった。
地面に手を突き、脳内で【至高の生産】を発動させる。
『ピコーン。対象の地形、および両里の座標を確認。大規模インフラ生産技術が最高難度に達しました――固有能力【神の街道】が解放されます』
ゴゴゴゴゴゴゴ……!!
地響きと共に、目の前の険しい岩山が割れ、驚くほど平坦で広い「石畳の道路」が山を貫いて、一直線に伸びていった。
道の両脇には、魔物を寄せ付けない聖なる光を放つ街灯(魔導灯)が等間隔で自動生成されていく。
「な、なぁぁぁにぃぃぃーーーっ!?」
ガルアがこの日一番の絶叫をあげた。
「山を割って、一瞬で街道を作っただと……!? どんな大魔導師でも不可能な神業だぞ!?」
「これなら白虎の馬車を使って、安全に大量の食料を運べるだろ?」
「あ、あああ……。これで我が里の仲間も餓えずに済む。タクト、お前は本当に神か……!?」
感激のあまり涙ぐむガルアを、俺は優しく抱きしめた。
その豊満な胸の柔らかさにドキリとしながらも、彼女の頭を撫でる。
「これで俺たちは正式な同盟国、いや、一つの大きな家族だ。これからもよろしくな、ガルア」
「う、うむ……! 私は生涯、お前に尽くすと誓おう!」
ガルアは顔を真っ赤にしながら、今度は可愛らしく耳をペタンと寝かせて俺に身体を預けてきた。
そんな俺たちの様子を見て、リリィがクスクスと微笑む。
「ふふ、お姉さんぶるわけではありませんが、ガルアさん。タクト様の夜の『生産スキル』は、本当に、その……凄い(腰が抜ける)ですから、覚悟しておいてくださいね?」
「な、何!? エルフの長をそこまで言わしめるとは……ますます楽しみだな!」
頼もしい獣人の嫁と、安全な交易ルート。
俺の異世界開拓ハーレムは、周辺の部族をも巻き込んで、さらに爆発的に拡大していくのだった。




