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「僕と世界と推しと」  作者: - 晩26 -
87/100

第87話:裁きの行方(前編)

毎日2回更新

 夜の静寂に包まれた街を、夕真は無言で歩いていた。手にはスマホが握られ、ターゲットのSNSの投稿履歴が映し出されている。


 ——こいつがLunaを傷つけた。


 その確信が彼の中に怒りを生み、復讐の正当性を強く刻み込んでいた。


 ターゲットの家の前に立つ。窓の向こうには、灯りがともり、人の気配がある。夕真の心臓が高鳴った。あと少し。これで終わる。


 その瞬間、スマホの画面が暗転した。


 「……?」


 ノイズが走り、次の瞬間、Echoが画面に現れた。


 「君は本当に正しいと思ってる?」


 静かな声が、夕真の耳に突き刺さる。


 「何……?」


 無意識にスマホを握る力が強まる。Echoの瞳がまっすぐに彼を見つめていた。


 「君のしていることは、Lunaが望んでいること?」


 夕真は苛立ちを覚えながらも、なぜか目を逸らすことができなかった。


 「……うるさい。」


 拳を握りしめる。しかし、Echoの問いかけは、彼の心の奥に沈んでいた何かを揺さぶり始めていた。

Xにも同時投稿中。X版はイメージ画像付き。

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