第81話:虚像の対話(前編)
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光也は暗い部屋の中、スマホの画面をじっと見つめていた。SNSには罵倒の言葉が溢れ、どんな発言をしても炎上し、批判される。
——何を言っても無駄なのか。
そう思うたびに、指が止まる。コメントを打とうとしては、ため息とともに消してしまう。
「……守りたいだけなのに。」
ぽつりと呟いた瞬間、モニターの画面がふっと暗くなった。
——バグか?
光也は訝しげに画面を見つめる。しかし、次の瞬間、ノイズ混じりの映像が浮かび上がった。
そこに映っていたのは——Echoだった。
「君は何を守りたいの?」
モニター越しに語りかけるEchoの声は、いつもの配信とは違う、静かで澄んだ響きを持っていた。
「なっ……!?」
光也は思わず身を引いた。なぜEchoが? 配信ではないのか?
画面の向こうで、Echoは微笑んだまま待っている。逃げるように目をそらそうとしたが、目を離せなかった。
「君はずっと言ってるよね。『Vtuber文化を守りたい』って。でも、それは本当に君の望みなの?」
「……どういう意味だよ。」
光也は戸惑いながらも言葉を返した。
「俺は、ただ……Lunaが活動を自粛して、それが悔しくて……。このままじゃVtuber文化そのものが壊れるかもしれないって……」
言葉を紡ぎながら、自分の胸の奥にある感情が少しずつ見えてきた。
「本当にそれだけ?」
Echoの問いかけが、鋭く光也の心を抉る。
光也は息をのんだ。
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