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「僕と世界と推しと」  作者: - 晩26 -
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第81話:虚像の対話(前編)

毎日2回更新

 光也は暗い部屋の中、スマホの画面をじっと見つめていた。SNSには罵倒の言葉が溢れ、どんな発言をしても炎上し、批判される。


 ——何を言っても無駄なのか。


 そう思うたびに、指が止まる。コメントを打とうとしては、ため息とともに消してしまう。


 「……守りたいだけなのに。」


 ぽつりと呟いた瞬間、モニターの画面がふっと暗くなった。


 ——バグか?


 光也は訝しげに画面を見つめる。しかし、次の瞬間、ノイズ混じりの映像が浮かび上がった。


 そこに映っていたのは——Echoだった。


 「君は何を守りたいの?」


 モニター越しに語りかけるEchoの声は、いつもの配信とは違う、静かで澄んだ響きを持っていた。


 「なっ……!?」


 光也は思わず身を引いた。なぜEchoが? 配信ではないのか?


 画面の向こうで、Echoは微笑んだまま待っている。逃げるように目をそらそうとしたが、目を離せなかった。


 「君はずっと言ってるよね。『Vtuber文化を守りたい』って。でも、それは本当に君の望みなの?」


 「……どういう意味だよ。」


 光也は戸惑いながらも言葉を返した。


 「俺は、ただ……Lunaが活動を自粛して、それが悔しくて……。このままじゃVtuber文化そのものが壊れるかもしれないって……」


 言葉を紡ぎながら、自分の胸の奥にある感情が少しずつ見えてきた。


 「本当にそれだけ?」


 Echoの問いかけが、鋭く光也の心を抉る。


 光也は息をのんだ。

Xにも同時投稿中。X版はイメージ画像付き。

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