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「僕と世界と推しと」  作者: - 晩26 -
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第59話「見えない顔」

毎日2回更新


未来はスマホの画面を見つめていた。


「Y」——SNS上での名前しか知らない彼との会話は、未来にとっていつの間にか日常になっていた。だが、彼はどこか一線を引いていた。未来がリアルでの交流をほのめかすと、必ず話を逸らされる。


「会うつもりはないよ」


そう言われたことが何度かあった。


「どうして……?」


彼の投稿を遡ると、推し活に対する深い考察が並んでいた。Lunaの魅力、ファンとの関係、そして時折混じる「推し活との距離の取り方」についての言葉。


そして今日、未来はふと、ある投稿に目を留めた。


「推し活から離れるべきかもしれない」


その一文に、未来の胸がざわついた。


(何かあったの……?)


Yはいつも冷静で、推し活に対して客観的な視点を持っていた。それなのに、こんな呟きをするなんて——。未来は気づけばDMの画面を開いていた。


「あなたにとっての推し活って何?」


送信ボタンを押した瞬間、少しだけ後悔した。答えにくい質問かもしれない。でも、聞かずにはいられなかった。


……しばらく、画面には何の反応もなかった。


未来はスマホを握りしめながら、ぼんやりと考える。


Yは、どんな顔をして、このメッセージを見ているのだろうか——。

Xにも同時投稿中。X版はイメージ画像付き。

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