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「僕と世界と推しと」  作者: - 晩26 -
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第57話「名もなきフォロワー」

毎日2回更新

SNSの通知欄に、小さな変化があった。


「新しいフォロワーがあなたをフォローしました」


未来はスマホを手に取り、フォロワー一覧を確認した。新しく現れたのは、「Y」と名乗るアカウント。アイコンはシンプルなモノクロのシルエットで、プロフィールには短い一文が書かれていた。


「推し活は、自分を見失わないことが大事。」


その言葉に、未来は思わず画面を見つめた。「推し活は楽しいもの」としか考えたことがなかった彼女にとって、この言葉は少し引っかかった。


「……どういう意味なんだろう?」


興味が湧いた未来は、「Y」の投稿を遡る。彼のタイムラインには、Lunaに関する考察がいくつか投稿されていた。Lunaの配信スタイルや、彼女がリスナーに与える影響について、理論的かつ冷静に綴られている。その一方で、ファンダムの在り方についても言及しており、一部の投稿には「推しと自分を切り離すことが大切」といった内容も含まれていた。


「この人……ただのファンとは少し違う?」


未来は、無意識のうちにDMの画面を開いていた。躊躇いながらも、メッセージを入力する。


「こんばんは。フォローありがとうございます。Luna推しなんですね?」


送信ボタンを押してから、少し緊張した。普段なら、フォロワーが増えてもいちいちDMを送ったりはしない。でも、「Y」の投稿に興味を持った未来は、もっと話を聞いてみたいと思った。


しばらくして、通知音が鳴る。


「Y:こんばんは。Lunaは特別な存在だから。」


短い返信だったが、未来はそこに確かな熱意を感じた。続けて、Yからもう一通のメッセージが届く。


「でも、推し活は自分を見失わないことが大事。コスプレイヤーなら、なおさらね。」


未来は目を見開いた。どうして彼が、自分がコスプレイヤーだと知っているのか——。


「もしかして、前から私のことを見てた……?」


不思議な感覚が胸に広がる。未来はすぐに「どういう意味?」と返信しようとしたが、指が止まる。どんな言葉を返せばいいのか、迷った。


この「Y」は一体何者なのか——。


未来はスマホの画面を見つめながら、次の言葉を考えていた。

Xにも同時投稿中。X版はイメージ画像付き。

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https://x.com/bank26nt

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