第48話 - すれ違いと不信感
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「大丈夫だよ、俺がどうにかするから」
レンのその言葉が、なぜか愛瑠の胸に重くのしかかった。
SNSでの嫌がらせが続き、愛瑠は耐えきれずにレンに相談した。彼は怒りをあらわにし、「許せない」と繰り返しながら、すぐに行動を起こした。
「このアカウント、明らかに怪しいよな」
レンは愛瑠に相談することなく、嫌がらせをしてきたアカウントの過去の投稿やフォロワーを徹底的に調べ始めた。彼は驚くほど執拗に情報を集め、交友関係や投稿時間のパターンまで分析しようとしていた。
「たぶん、この人が元アカウントを持ってて、サブ垢で攻撃してるんじゃないか?」
「え……?」
愛瑠は、レンの声が明らかに怒りに満ちていることに気づいた。その熱量が怖かった。彼は「愛瑠を守る」と言いながら、まるで探偵のように証拠を集め、直接その人物にコンタクトを取るつもりでいるようだった。
「レンくん、もうやめて……」
愛瑠は震える声で言った。しかし、レンは納得がいかない様子だ。
「なんで?こんなひどいことされてるのに、泣き寝入りするの?」
「でも、そんなことしたら、もっと大変なことになるかもしれない……」
愛瑠の声は小さかった。嫌がらせは確かに辛かったが、レンの行動はそれ以上に恐怖だった。彼の正義感がどこか暴走しているように思えた。
「俺は、愛瑠のためにやってるんだよ」
「でも……怖いよ……」
愛瑠がそう言った瞬間、レンの声色が一変した。
「……怖い?」
「ごめん……でも、私、もうこの件には関わりたくない」
レンの手がスマートフォンを強く握る音が聞こえた。
「俺は、愛瑠の味方でいたいだけなのに」
その声には傷ついたような響きがあった。愛瑠は胸が締め付けられるような気持ちになりながらも、彼と距離を置く決意をした。
しかし、それが二人の関係に取り返しのつかない亀裂を生むことになるとは、この時の愛瑠はまだ気づいていなかった。
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