第34話 - コミュニティとの決裂
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黒崎夕真はスマートフォンを握りしめ、SNSの投稿画面を睨みつけていた。何度も書いては消した言葉が、頭の中で渦巻いている。「Luna推しとはどうあるべきか」というテーマで、自分の思いを伝えたかった。ただし、その内容は純粋な応援ではなく、他のファンを否定する攻撃的なものだった。
「Lunaを本当に愛しているのは俺だけだ。他の奴らの言葉なんて薄っぺらいだけだろう」
投稿ボタンを押すと、夕真の言葉は瞬く間に拡散され、彼が望んだ形とは違う反応を呼び起こした。「何様のつもりだ?」「推し活はみんな自由にやるものだろう」「こんな投稿Lunaが見たら悲しむぞ」――批判の声がタイムラインを埋め尽くしていく。
夕真は次々と寄せられる反論を無視し、自分の正当性を主張し続けた。「お前らなんかにLunaの良さは理解できない」「本当にLunaのことを思っているのか?」――そう言い返すたび、反感はさらに強まっていく。
やがて、かつての推し活仲間たちからも距離を取られ、SNS上でブロックやミュートが相次いだ。気がつけば、タイムラインに残るのは夕真の投稿だけ。反応が途絶えたSNSの画面を見つめながら、夕真の胸には深い孤独が押し寄せていた。
それでも、彼は自分の行動を正しいと信じてやまなかった。
「Lunaを守るためなら仕方ない。他の奴らが間違っているんだ」
その言葉を呟きながら、再び投稿画面を開く。しかし、どれだけ声を荒げても、その言葉が届く相手はもう誰もいなかった。コミュニティから完全に孤立した夕真の中で、「正しさ」という名の執着だけが膨らみ続けていた。
Xにも同時投稿中。X版はイメージ画像付き。
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