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「僕と世界と推しと」  作者: - 晩26 -
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第15話 - 後に残る孤独

Lunaのオンラインライブが終わり、部屋の中は静寂に包まれていた。光也はモニター越しに見た夢のような時間を思い出しながら、まだ余韻に浸っていた。


「本当に最高のライブだった……。」


胸がいっぱいになるほど感動したはずだった。それなのに、なぜか心の奥底に違和感が残る。ふと机の上に視線を落とすと、そこにはLunaのグッズが整然と並んでいた。アクリルスタンド、ポスター、チケット――どれも特別な思い出の象徴だ。


「これで良かったんだよな……。」


光也はため息をつきながら椅子に寄りかかった。ライブの間中、自分がどれだけ楽しみにしていたかを思い返す。その期待感はすさまじく、心が躍るようだった。それだけに、今はその反動で胸が空っぽになったような感覚が広がっていた。


SNSを開くと、他のファンたちがライブの感動を分かち合っている投稿が溢れていた。

「Luna最高だった!」

「推しがこんなに輝いてるなんて泣いた!」

「次のライブも絶対観る!」


その賑やかな投稿たちを眺めながら、光也はどこか一歩引いた視点でそれを見ている自分に気づいた。仲間たちの熱狂的な盛り上がりに共感しつつも、自分だけが取り残されているような気がした。


「なんでこんなに寂しいんだろう……。」


ライブの間、Lunaが自分に語りかけてくれているように感じた。それはきっと他のファンも同じだっただろう。でも、画面越しの彼女と、現実の自分との距離は変わらなかった。


光也はスマートフォンを手に取り、Lunaの配信アーカイブを開いた。ライブ中の彼女の笑顔が再生され、部屋に再び彼女の声が響く。


「みんな、本当にありがとう! 次も絶対に最高のステージを届けるからね!」


その声を聞いて、光也は少しだけ笑った。そして、彼女がどれだけ多くの人を支えているのかを改めて実感した。けれど、その一方で自分が感じている孤独は埋められなかった。


「Lunaがいるのに、なんでこんな気持ちになるんだろう……。」


画面を閉じ、ベッドに横たわる光也。虚無感は静かに彼を包み込んでいた。それでも、Lunaがいてくれることが唯一の救いだった。


「また次のライブがある。それまで頑張ろう……。」


そう呟いた光也の声は、小さく部屋に響いて消えていった。

Xにも同時投稿中。X版はイメージ画像付き。

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