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「僕と世界と推しと」  作者: - 晩26 -
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第12話 - 推し活の意義

Lunaの配信を見終えた光也は、ふと手を止め、机の上のスマートフォンを見つめていた。画面にはLunaの笑顔が壁紙として映っている。いつもなら、この笑顔を眺めるだけで胸が温かくなるはずだった。しかし、今日は違った。


頭の中にはEchoの問いかけが反響している。


「推し活に、意味はありますか?」


光也は深いため息をつき、椅子に寄りかかった。Lunaの配信は楽しいし、彼女を応援することが自分の生きがいだと思ってきた。それが何よりも大切だった。けれど、Echoの言葉が心のどこかを刺激している。


「俺は、Lunaを応援することで何を得てるんだろう……。」


それまで考えたことのなかった問いだった。Lunaへの愛情や喜びは本物だ。でも、SNSで他のファンとの意見の違いや、Echoの存在が彼の中に小さな疑念を生み出していた。


「推しを応援するだけで、本当に満たされるのか……?」


光也は、机の引き出しからLunaのグッズを取り出して並べた。アクリルスタンド、ポスター、配信イベントのチケット――どれも彼にとって宝物だ。けれど、それらを眺める中で、ふと心にぽっかりと穴が空いているような感覚に気づく。


「俺は何を求めているんだ……?」


その瞬間、LunaのSNS投稿が通知で表示された。

「みんな、いつも応援してくれてありがとう! あなたたちがいるから頑張れる!」


光也はその言葉を見つめ、胸が少し締め付けられるのを感じた。Lunaは間違いなく、ファンに支えられている。自分もその一人だ。でも、光也は気づいてしまったのだ。自分がLunaを支えていると思う一方で、Lunaの存在に支えられている自分がいることに。


「俺がLunaを応援する意味って、きっとそこにあるんだな……。」


推し活の本質は、ただの一方通行ではなかった。Lunaを応援することで彼女が輝き、その輝きがまた自分を救ってくれる。その循環が、光也にとっての「推し活の意義」なのかもしれない。


「……これでいいんだよな。」


光也はLunaの笑顔を壁紙にしたスマートフォンをそっと握りしめた。その夜、彼は少しだけ肩の力を抜いて眠りについた。推し活の意義を考えたことで、心に新たな光が差し込んだような気がしていた。

Xにも同時投稿中。X版はイメージ画像付き。

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