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猪狩君が完璧な男の娘に!?
彼はウィッグを付けて女装をし、その上にメイクもしているのか、最早以前とは別人のように印象が変わってしまっている。
今の見た目から、彼の性別を見抜ける者はいないだろう。
元々可愛かったのに、それが更にパワーアップしていた。
●:可愛い 50000P
●:だが男だ
●:何か問題でも?
「あの……1度断られているのにしつこいと思われるかもしれませんが、僕に……いいえ私にチャンスをくれませんか?」
と、猪狩君は、頭を下げた。
「……っ!」
猪狩君はまだ俺のことを諦めていないようだ。
あの……性別のこととか、気にならないの……?
「もっとナオさんに好かれるように、私は変わっていきます。
性別のことが気になるようなら……なんとかするので。
ダンジョンの何処かには、性転換できるアイテムやスキルがあるかもしれませんし」
「え……?
そんなのがあるんですか!?」
●:ある
●:あるね
●ナウーリャ:私はそのスキルを使えますよ
●マルル:私も
●:男の娘をTSさせるなんてとんでもない!
●:持ち味をイカせッッ!
あるんだ……。
もしかして……ポイントで交換できる?
あ、できるな……3000万もするけど。
でも、だからって……!
「駄目だよ、猪狩君!
ボクの為に性別まで変えるだなんて……!」
もう想いが重いってレベルじゃない。
それだけ想われることが嫌なのかというと、不思議とちょっと嬉しいという気持ちもあるし、猪狩君のことを可愛く思わなくもないけど……。
でもそれとこれとは別の問題だ。
「いくらなんでも、そんな人生を左右することまでするのは駄目だと思う」
「そう……ですね」
猪狩君は頷く。
「でも、今の方が自然体だと感じるんです。
ナオさんのおかげで、本当の自分に気づけたのだと思います。
だからこの姿に関しては、ナオさんが重荷に感じる必要は無いです」
●:確かに今の方が似合っている
●:男として振る舞う方が無理のある可愛さだったもんな
……確かに、今の俺だって、普通の男として生きるのは絶対に無理が生じる外見だから、分からないではないけど……。
「ナオさん、無理に恋人になってとは言いませんけど、ランちゃんが諦めないのは自由でしょ?
せめて友人として付き合ってみませんか?」
「茲富さん……」
彼女の言うことはもっともだけど、俺の今の姿は偽りだ。
そんなものに猪狩君を延々と突き合わせるのは、罪悪感があるんだよねぇ……。
だからと言って、それを猪狩君に話す訳にもいかないけど……。
●:ナオちゃん、将来のことは、後で考えよう
●:選択肢は無限にあるんだから、今急いで決める必要は無いよ
●:なんならナオちゃんの方がTSして、ランきゅんに合わせる道だってあるしな
●:もちろん、一生その姿のままでもええんやで?
神様達が好き勝手言っているけど、確かに猪狩君を受け入れるのならそれくらいのことをする覚悟は必要になるなぁ……。
そして、そんな重大なことを、今すぐ決めるのは無理だ。
「分かりました……。
性別とか細かいことは、取り合えず脇に置いておきましょう……」
全然細かくは無いけどね!
だが、下手に突っ込むと藪蛇になりそうだ……。
「それで……友人ってのはいいとして……。
正直言って、どうやって友人付き合いをすればいいのか分からないんですけど……。
年の差も凄いですし……」
●:あっ……
●水杜:ごめん、お兄ちゃん……
私の世話が忙しくて、友達がいなかったんだよね……
●: (´;ω;`)ブワッ
●レナ:ナオさんは、苦労人でしたもんねぇ……
そりゃ、友達がいたことなんて、ほとんど無いけどさぁ!
可哀そうな物を見るような目を向けるのは、やめてくれないかな!?
「……そういうことなら、まずは同じパーティーの仲間というのはどうでしょう?
私と一緒に、探索しませんか?」
「え……」
●:これ、さっきのナンパ男と同じこと言ってない?
●:ナオきゅんがナンパされてる……
ですよねぇ!?
見た目は女の子でも、やはり本質的には男なのか?
狼なんだね!?
……でも、パーティーか……。
配信活動もあるし、猪狩君には教えたくない秘密がいっぱいあるので、色々とやりにくくなるんだけど……。
●:とりあえず、お試しで1回組んでみたら?
●エルシー:ですね
実力を見た上でなら、お断りもしやすいでしょう
そうだな……。
猪狩君はサポート系みたいだから、異世界からの帰り道で迎えに来た時も、そんなに目立つ活躍はしていなかった。
だから正確な実力は分らないけど、俺とパーティーを組んでも、戦いについてこられるとは思えない。
それを理由にして距離を取って、今後のことを落ち着いて考えるのは有りだな……。
「分かりました。
試しにパーティーを組んでみましょう」
「あ、ありがとうございます!!」
満面の笑みになった猪狩君を見て、俺は少し胸が痛んだ。
やっぱり騙しているような感覚があるんだよなぁ……。
種から育てた弦なしインゲンを収穫しました。水をやる以外はほとんど放置で、思っていたよりも簡単でしたね。




