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お仕事再開へ

 翌日からの俺は、また忙しくなった。

 ……とはいっても、昼頃まで惰眠を(むさぼ)っていたが……。

 でも、午後からはコボルト達の服や日用品を買いに行くことになった為、遠出することになった。


 店は以前お世話になった、亜人種向け商品の専門店だ。

 ちなみにこの店までは、水杜(みもり)の「幻術」でコボルト達を隠しながら来た。

 さすがに可愛すぎて、目立つからね……。

 ……俺も含めて。


「あらあら、可愛いですねー!」


「わ……わうん(あ……圧が強い)!」


「きゅ~んきゅ~ん(あのココトミとかいうのに似てる気が)……」


「わふぅ(抱き着いてこないだけマシ)……」


 例の犬耳お姉さん店員がテンションを上げていたが、まあ彼女に任せておけば、コボルト達の服等は問題ないだろう。

 ちょっと着せ替え人形にはされると思うが、俺も通った道だ。

 どうか我慢してくれ……。


 ●:コボちゃん可愛い 11111P


 ●マルル:ドッグフード代 6000P


 それに着せ替えは、神様達の受けもいいしな。

 さて、俺は猫型獣人用のコーナーで、チ○ールとか物色しようかな……。


「あ、お兄ちゃんも新しい服を買おうね?」


 ●:ナオちゃんの、ちょっと可愛いところが見てみたい! 5000P


 ●アイ:それイッキ! イッキ!


 ●ナウーリャ:前世紀の飲み会のノリですねぇ……


 ●レナ:洋服代です 30000P


「くっ……!」


 俺も着せ替え人形にされる運命(さだめ)か……。


 その後、一通り試着をさせられたが、水着の試着までする必要はあったかなぁ!?

 ……まあ、神様達からのポイントが大量に入ったので、やった価値はあったが……。


 それからも必要な物を買い集めたり、新居候補の情報を集めたりと、色々と忙しい時間を過ごした。

 マヤさんの関係で、日本政府や探索者協会からの接触もあったしなぁ。


 現時点では、マヤさんが日本にいる間の所在確認……というか、立ち寄りそうな場所の把握みたいなものだろうけど、今後のことを考えて顔をつなぎたいというのもあるのだろうな。


 俺も探索者としてのランクが上がるようだし、これからは国による指名依頼とかもあるのかもしれない。

 何よりも異世界への伝手(つて)がある俺のことを、利用したいと考えている者も組織内にはいるのだろう。

 さすがに、俺の背後に神々がいることまでは把握していないと思うが……。


 それにしても神々か……。

 どうやら神々は俺に、ダンジョンへ逃げ込んだ邪神とやらを倒してほしい──そう考えている……と、水杜から聞いたけど、蘇生などで恩義がある俺としては、断るという選択肢も無いからなぁ……。


 とはいえ、無理ゲーを押し付けられているようで、俺にも思うところは色々とある。

 だけど、マヤさんくらい強くなれたら、なんとかなるか……?

 邪神とはいっても、身体(からだ)自体はアバターのようなものらしいし、本質的には神様に身体を作られ、様々なスキルを与えられている俺と、そんなに変わらないものだろう。


 それならば攻略することも可能……だとは思うけど、今すぐどうこうするつもりはない。

 もっとずーっと先の、俺が更に強くなってからの話……だよね?

 そういうことにしておこう。


 だから、焦る必要は無い。

 いや、探索者として強くなって、借金ポイントを返すのは急務なんだけどさ。

 その為にも、本音では暫くゴロゴロとしたいけど、すぐに仕事を再開しようか……。




 で、3日くらいしてから、探索者活動を再開することにした訳だが……。


「わうぅー(神様の為に頑張るぞ)!」


 コボルト達が張り切っているけど、目立つからあまり騒がないでね。

 実際、探索者協会支部のロビーには、これからダンジョンに入る人々が沢山いたし、こちらへの視線も感じた。


 ちなみにマヤさんは、政府と何かしらの打ち合わせがあるとかでここにはいないが、日本にはまだいる。

 あの人がここにいたら、もっと目立っていただろうなぁ。

 俺が直接会った人の中では、たぶん1番美人だ。


 ……いや、マヤさんに匹敵しそうなほどの美少女がロビーにいるぞ?

 黒髪で市松人形のような髪型をしているが、服装はアンティークドールのような品の良さがあり、どこかのお嬢様……って感じだ。


「お兄ちゃん、あれ……」


「ああ、うん」


 しかしその美少女は、非常に難儀している様子だった。


「少しくらいいいだろ?」


「あの……困ります」


 ●エルシー:ナンパされていますね


 ●:助けてあげるんだ、ナオちゃん!


 そう、その美少女は、なんだかチャラい少年に言い寄られていた。

 いや、少年とはいっても未成年というだけで、見た目だけなら大人でも通じると思う。

 でも俺の実年齢と比べると、まだまだ子供の範疇だ。


 だから俺からすれば、少し微笑(ほほえ)ましく感じる。

 異性のことが気になってしまうお年頃だから、気持ちも分るんだよな……。

 いや、俺は恋愛する余裕なんて無かったから、ナンパとかしたことは無いが。


 いずれにしても、美少女の方は見るからに嫌がっているので、それでもしつこく食い下がるのはいただけない。

 迷惑行為は止めなければ……!


 ……とは言っても、今の俺もナンパされそうな外見をしているので、下手に関わると面倒くさいことになる予感が……。

 どうすればいいかな……?

 家庭菜園で育てたキュウリや、ブロッコリーのスティックセニョールが収穫できました。ブロッコリーはもっと害虫がつくかと思っていたけどそうでもなかったので、無農薬でもなんとかなりそう。

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