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コボルトとゆく

 お待たせしました。


「マヤさんって、めっちゃ偉い感じなんですか?」


 ●:この世界での赤い狐は神獣扱いだから、下手な国の王族よりも偉いぞ


 ●:世界を救った一族の末裔だからね


 ●アイ:いやあ、それほどでも


 ●ナウーリャ:パラレルワールドの話で、あなたのことではないでしょう

 勿論、私のことでもありませんが


 ●:今は人の姿だけど、本当は狐の姿なんだよね


 へぇ……元々は狐なんだ……。

 俺、そんな偉い人に頼っていいのだろうか……。

 いや、神様達に頼っている時点で、今更か……。


 で、日本への連絡についてだが、現時点では電報程度の短文を送ることしかできないそうだ。

 しかも1回分のコストが、なんと1万円くらいするらしい。

 まだ確立されたばかりの新技術なので、コスト度外視の実証実験中ということなんだとか。


 まあ、一言だけ無事だと伝えることができるのなら、それで十分だが……。

 通信料は、オークから取った魔石で足りるかな。


 で、日本へ一報を入れてもらったら、すぐに返事が来た。


「ナオチャンブジナノ!? ココトミ」


「イセカイマデトバサレテタイヘンダッタネ  ココトミ」


「ゼッタイニムカエニイクカラネ! ココトミ」


「ワタシキトク スグカエレ ココトミ」


 ……と、十何通も届いた。

 1回1万円だったはずだよな……?

 茲富(こことみ)さん、たかが短文の連絡に一体いくら使っているねん。

 というか、最後のはなんなの……?


 ●:向こうも混乱しているのだろうね


 ●:というか、ナオちゃん欠乏症に……?


「なんですか、それ……」


 とりあえずこちらからは、大まかな帰還の行程予定を返信しておく。

 購入した地図通りに進んで、順調に行けば3~4日ってところか。


 ただし、マヤさんの護衛が無ければ、途中で全滅する可能性もあるらしいが……。

 俺は復活できるからまだいいが、コボルト達はそのまま死亡だし、仮に生き残ってもダンジョンの危険地帯に置き去りになるから、マヤさん抜きでの自力帰還という選択肢はあり得ない。


「それではマヤさん、よろしくお願いします」


「ああ、しっかりと鍛えるぞ」


 そう、マヤさんは護衛だけが役割ではない。

 ダンジョン内で、強化訓練をしてくれることにもなっている。

 俺はまだまだ弱いし、ついでにコボルト達も、いつ死んでもおかしくないくらい貧弱だから、俺のパーティーに加えて最低限のスキルを付与した上で鍛えてもらうつもりだ。


 ちなみにコボルト達に付与したスキルは、「身体能力強化」・「防御力強化」・「相互自動翻訳」だ。

 他のスキルは訓練次第で身につけることができるから、この程度でいいだろう。

 なお、「相互自動翻訳」は、これが無いと俺が通訳として働かなければならない場面が多かったので、付与させた。


 で、ダンジョンに突入した俺達だが、出口が近くて浅い場所はまだ魔物が弱いので、コボルト達をメインに戦わせることにした。

 今の内に強化しておかないと、深部の探索にはついていかなくなるからね。


「わうわうー(神様の為に頑張るぞー)!」


「わん(おうよ)!」


「……わん(同意だよ)」


 コボルト達もやる気満々で、出現したゴブリンに突撃していった。


「「「キャイィーン!!」」」


 しかしあっさりと、ゴブリンに薙ぎ払われたが……。

 スキルを付与したからケガはしていないようだが、現状だとスライムよりはマシかな……って程度だ。


 ●:コボちゃん達がんばえー!


 ●ナウーリャ:4コマ漫画みたいに言わないでくださいw


 ●アイ:頑張って鍛えてね

 魔力が増えると、寿命も延びるからね


 ●:本来は寿命が短い種族とも、一生付き合えるよ


 ●マルル:文明的な生活を刺せるなら、知力も上がるように育てた方がいいだろうね


 へぇ……魔力って、そんな要素もあるんだ。

 でも、コボルト達と数年後に寿命でお別れというのも嫌なので、積極的に鍛えないとな……。

 そういうことなら、後々「魔力感知」と「魔力操作」のスキルもつけてやるか。

 知力は……どうやったら上がるんだ?


 ●:で、コボちゃん達の名前ってなんなの?


「あ~そういえば決めていませんでしたねぇ。

 せっかくなので、神様達から公募しましょうか?」


 ●:ええぞ


 ●:我が名付け親になりたい


「是非、いい名前を付けてください」


 そういうことになった。

 幸い大腸ポリープは前回から大きくなっていなかったので、簡単な手術で済みました。それでも一週間程度の食事制限や安静が必要でしたが……。

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