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『Scarlet Coal』-殴り魔は自らの欲を満たす  作者: 栗木下
8:第四坑道・ミクヒィカ

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366/619

366:ハイウェイ-フロア4

「さてフロア4だが……道路か? これは」

『ブン。そう見えますね』

 坑道予測によれば、今回のフロア4は魔力属性で、出現する魔物はブルーフェアリー、ブルースパイダー、複数の???になっていた。

 で、俺が現れた場所については普通の部屋だったのだが、部屋にある二つの大きな入り口を繋ぐように片道一車線のアスファルト製道路が敷かれている。

 うん、この通路はまるで高速道路のトンネルのようだな。

 わざわざ照明もオレンジ色にされているし、送風機らしきものも設置されている。

 本当に何処かで聞いたような昔のトンネルイメージが徹底されているような気がするな。


「ハプニングはなしか。これで4フロア連続……嫌な予感しかしないな」

『ブン。嫌な予感しかしませんね』

 ハプニングは無し。

 だが全く嬉しくない。

 ハンネ情報になるが、第四坑道・ミクヒィカではフロア4までにほぼ全てのプレイヤーが1回か2回はハプニングに遭遇するらしい。

 それなのに此処まで一度も遭遇しないとなると、後半のフロアにハプニングが詰め込まれている予感しかない。


「とりあえず敵の構成的にパワーアタッカーの類は居ると考えて動くか」

『ブーン。フェアリーがバフをして、スパイダーが足を止めて、未知の魔物が仕留めるという流れですね』

「そういう事だな。これで敵のランクが黄緑以上なら何かしらの足も居そうだが……まあ、青だからそれは気にしなくていいな」

 それでも進むしかない。

 と言うわけで俺は道路に足を踏み入れる。

 ゴーレムはある種の乗り物であるので、なんとなくだが現実に合わせて道路の左側に立つ。


「ん? おー、これはまた奇妙な……」

『罠……と言うよりは仕掛けに近いですね。これほど大規模となると』

 その瞬間、俺の脚にローラーのようなものが装着され、視界に交通ルールは守りましょうと言う言葉とともに、この状態でデイムビーウィングを起動したり、脚を動かそうとすれば、勢いよく前進する旨が記される。

 どうやら道路の坑道らしく、道路部分は走行するべきであるようだ。


「じゃ、出発だな」

『ブン』

 俺はデイムビーウィングを起動。

 併せて足裏のローラーも高速回転。

 デイムビーウィングだけでは出せないスピードで前進していく。

 だが、燃料の消費はデイムビーウィング起動中ではありえないほどゆっくりとしたものだ。


「このローラーと言うかトンネル。現実でも欲しくなるな……」

『ブン? あの送風機が何か補助をしているのですか?』

「俺の感覚的にはたぶんそうだ。ただ、坑道の一部だから、掘り出したいならケラアームとかを持ってこないと駄目だろうな」

 俺の体はトンネルの中を高速で進んでいく。

 速度は……体感になるが、時速120キロメートルは出ていそうだな。

 だがそれでも、脚とスラスターの位置と向きを調整する事でカーブは綺麗に曲がれるし、手も使えば更なる急カーブにも対応は可能だ。

 ただ、対向車線にはみ出てしまうと、一気に燃料消費が重くなるので、そこは注意をした方がよさそうである。


「と、部屋だな」

 そして、この速さで3分と言う、普通の坑道ではありえないほどの距離を走破したところで次の部屋が見えてきた。


「エレベーターがなければ駆け抜けるぞ」

『ブン』

 俺は部屋の中へ突入。

 部屋の中には、全体的にカラーリングが青いバイクらしき物体に乗り、ショットガンを手に持った青い肌のゴーレムらしき魔物が三体居た。

 おまけにそれぞれのゴーレムの肩にはフェアリーが居るようだった。

 通路は俺が通ってきたものも含めて5本。

 しかし、速度を落とさずに入れる次の通路は一つだけだし、そもそもとして、その一つの通路へと集まるように他の通路は敷かれている。

 うん、どういうコンセプトで追ってくるつもりなのかがとてもよく分かる光景だ。

 なお、エレベーター、マテリアルタワー、レコードボックスは無し。


「来いよ。俺が相手になってやる」

 なので俺は僅かに減速しつつ首と腕の向きだけ反転。

 ゴーレムたちを手招きし、挑発すると、再度反転して次の通路に入った。


「「「ゴオオオォォレエエェェム!!」」」

 そして、俺の挑発に乗るようにバイクに騎乗したゴーレムたちが通路へと突入してきた。


『トビィ。あの魔物はブルーゴーレムです。ゴーレムの見た目を模していますし、パーツもこちらと同じものを使っていますが、中身は魔物です』

「へぇ。そう言うのか」

 さて、ティガ曰く、相手の名前はブルーゴーレムでいいらしい。

 バイクが走行専門のものであり、フェアリーによるバフも入っているからか、けたたましい音を立てつつ俺の事をきちんと追いかけてきている。

 手にしている武装は三体ともショットガン、頭部以外は人間か亜人のもの。

 で、肝心の頭部は……狼、猫、鼠。

 他の武装は……見える範囲では何もないな。


「さて、レースをしつつ魔物を倒せばいいんだろうな」

『ブン。そうでしょうね』

 ……。

 今更だが、此処まで特殊な状況を強要されるフロアなのに、ハプニング扱いでは無いんだな。

 別にレースに負けてもペナルティも何もないからだろうか?

 あるいはこの先にゴールがあるとも限らないからだろうか?

 とりあえず戦うとしよう。

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― 新着の感想 ―
[一言] >俺の脚にローラーのようなものが装着され、視界に交通ルールは守りましょうと言う言葉とともに、この状態でデイムビーウィングを起動したり、脚を動かそうとすれば、勢いよく前進する旨が記される >レ…
[一言] ・・・強制頭文字D的な? いや、頭文字D触りしか見てないからよく知らんが
[一言] バイクに乗ったゴーレム……ゴーレム・ライダーかな?www
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