32話 大根……
今回は誤字脱字が無いと願いたい……。
32話
はあ、ヒナタ君や葵君とは別のクラスになっちまった、あーあまあ、とりあえずかっこいい第一印象は大切だからピシッと決めてやるか
俺は気持ちを切り替えてクラスに向かう。
「お前はなかなか鍛えているみたいだな」
俺の後ろから。でかい男前な奴が話しかけてきた。
俺の身長は百五十ちょいなので大体二十センチ以上の差がある。けどこいつの体はただでかいだけじゃなくて実戦の為に鍛えられている、家の道場にもこんなに鍛えている奴はあまりに見ない。
それにこいつは髪が白髪で眼帯ってめっちゃ目立つじゃないか、ちくしょうこのままじゃ俺の第一印象が完全に薄れてしまう。
「なんだとごら、てめえ目立とうとして髪の毛染めてくんじゃねえよ。 校則違反だぞ! 髪の毛染め直してこいや!」
俺はこいつを潰すことにした、眼帯はしゃあねえが、髪の毛を染めて俺より目立とうなんて許さねえ、さっさと潰して髪を黒に染めてやるよ。
「なに!、何故に染めてきたと怒られねばならないんだ。
俺の髪は長い修業のせいで髪が白くなってしまった、染めてる訳じゃない」
「えっ、そうなの。 ご、ごめん。 いやー、目立とうとして調子に乗ってるやつかと思ったんだ。
そ、そうだ、俺は昔からけっこう鍛えてもらっているからお前にも負けるつもりは無いぜ」
「そうか、いや気にするな間違いは誰にでもあることだ。
俺は同級生でこんなに鍛えている人がいるとは思わなかった、いつか手合わせ願いたいな、これから一年よろしくな」
その時俺はある名案を思い付いた。これなら俺に注目を集められるぜ。
「なあ、頼みが有るんだけどいいか、……したいんだけど」
「そんなこと出来るわけ無いだろ!」
「大丈夫だよ、これはクラスを盛り上げる為にやるんだから、先生も分かってくれるさ」
鞄に隠していたあるものを渡しておく。
「……分かったクラスが盛り上がるのなら、お前に協力しよう」
そして俺たちが教室に到着するとすぐに先生はやって来た。
「おはようございます、はじめまして私はこのクラスの担任の……」
そういえばあいつの名前を聞くのを忘れてたな、まあ後で訊くかあ。
********************
俺は辛く長い始業式を静かにこなしきり、俺たちは教室に戻ると自己紹介をすることとなった。これは俺にとって好都合の展開だ。
「はあー、長かったなあ、なあタカト。自己紹介なんてなに言えばいいか悩むよ。お前はこういうの得意だろ?」
俺がこれからの事を考え事をしていると前の席の同じ小学校だった紀村が話しかけてきた。
「うん?、ああ、そうだな」
『それじゃあ安形君から自己紹介お願い』
『は、はい安形孝夫です、野球部に入ろうと思ってます、それと僕の特技は……』
自己紹介は順調に進んでいった。
『紀村巧です、願第二小学校出身ですよろしくお願いします、趣味はゲームをすることです。小学校の頃はムラタって呼ばれてました』
ぱちぱちぱちぱち
よし次は俺だなあいつに合図を送ると俺の目を見て一度頷いた。
「おっしゃ、俺は風間鷹人特技は格闘技だ! 誰か俺と戦いたい奴はいるか!」
ガタッ 左後ろから誰かが立つ音が聞こえる。
「おし、この勝負、湯神源が相手になろう」
左端の列の一番後ろの席にいたゲンは立ち上がりそう言った。
『えっ、ちょっと待って』『なんだよこれは』
「いくぜ、気抜くなよ」
俺は机に飛び乗りそのままゲンのところまで机の上を突っ走る。
『うおっ、速っ』 ガシッ!
俺の右の拳をゲンが両腕を交差させて防ぐがそのまま後ろの壁に叩き付ける。
「かはっ、」
ゲンが壁に叩き付けられ、背中を叩きつけた壁は赤い人型が出来ていた。すごいな打ち合わせ通りじゃないか。
『えっ、血が出てるすげえ、こんな格闘技見たこと無い!』
『でもなんか危なくない?』
予定通りだ、そしてここでさらに。教室の後ろの空間に降り立ち。
「カハッ、ヤ、ヤルナ。オレガ攻撃シタ瞬間ニカウンターヲ決メタノカ……」
俺は膝をつき、制服が胸を中心に赤く染まっていく
。
『あれなんか急に棒読みになってないか?』
「と、とにかく、お前の体の動かし方と筋肉のつき方は武器使いか、……本気のお前と戦いたかったぜ」
さっきの一瞬で迫力の割りに弱かった理由が分かった。なんかもったいない気持ちだ。
「関係ない、ここからは台本無しの真剣勝負だ。遠慮なんかするんじゃないぞ」
「ああ、これでとどめだ。デンジャラス奥義レッドプラズマ!」
俺は右足に氣を溜めて、溜めた力を赤い光に変え飛び蹴りを放った。
「くっ目眩ましか! はー、せい!!」
俺のレッドプラズマを避けられず顔に直撃したゲンはそのまま鼻血を流しながら倒れた。
『おーすげぇー二人とも。かっこいいぜ』
パチパチパチパチ心地の良い拍手の音が聞こえる、作戦成功ゲンお前も俺の次には目立てったぜ。
そして拍手に酔いしれていた俺のもとに額に青筋を作った先生が無表情でやって来た。
「こら逃げるな!、こんな事して、血糊で教室と制服がべとべとじゃない。
ちょっと湯神君を保健室に連れてくるから皆は静かにしててね。
風間ぁ!お前は教室の血糊を掃除しとけ!」
先生はゲンを担ぎ挙げると怒りを表すかのようにドシドシと足音を鳴らしながら教室を出ていった。
*****************************
「……ってことがあってな今までお説教だぜ、はあ、冗談のわかんねえ先生だ。本気で打つわけねえのにあんなに大袈裟に保健室に連れていくなんて、そもそもそもそも俺のレッドプラズマは威力より見栄え重視の技なのに……」
俺たちは説教を終えたタカトの付き添いでタカトの愚痴を黙って聴きながら保健室に向かっていた。
タカトはまったく赤いカツラ以外に血糊まで用意してるなんて流石忍者、それともサプライズ好きな鷹継さん似なのか……。
隣で話を聞いていたケンイチも驚いた様子である。
「その湯神という人はそれほどまでに優れた方だったのですか?」
「ああ、あって見れば分かると思うぜ」
「失礼します」
そして俺は湯神という男子に期待と不安を抱きながら保健室に入る。




