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第28話:裂かれた絆と、覚醒の咆哮

覚醒したゼットの怒涛の連撃と、バッシュの鋭い剣技。

二人の凄まじい怒りの連携に、さすが工作員として鍛えられたエドもジリジリと後退を余儀なくされる。


「ちっ……! 存外にしぶとい野郎どもだ……っ!」


エドは舌打ちすると、懐から怪しく光る煙幕弾を取り出し、足元へ叩きつけた。


ドドンッ……!!


不意を突く目くらましの煙幕が視界を奪う。


「くっ、目が……! どこに消えた!?」


ゼットが大剣で煙を払おうとした瞬間、煙の隙間から滑り出してきたエドが、黒い毒塗りの短剣を構え、無防備になったバッシュの背後へと肉薄した。


「甘いんだよ! 死ね、バッシュっ!!」


背後からの死角の一撃。死を悟ったバッシュは振り向くことすらできない。

——だが。


「……バッシュっ!!!!」


不意に、バッシュの視界を覆ったのは、甘い花の香りと、鮮やかな金色の髪だった。


ドスッ……!!!!!


肉を貫く嫌な生々しい音が、静かな大空洞に響き渡る。


「……え……?」


バッシュが目を開けた瞬間、そこにいたのは——バッシュを庇うように抱きつき、その背中にエドの短剣を深々と突き刺されたエリスの姿だった。


「ガハッ……っ!?」


エリスの口から鮮血が噴き出し、バッシュの頬を赤く染める。


「エ……リス……? エリスぁぁぁぁぁっっっ!!!!」


バッシュの叫びが空洞を切り裂いた。


「チッ、余計な真似を……!」


舌打ちしたエドは、エリスの背中から短剣を強引に引き抜く。

激痛に身体を痙攣させながら、エリスは膝から崩れ落ち、バッシュの腕の中へと倒れ込んだ。


「エリス! しっかりしろエリス!! おい、目を開けてくれ!!」


「バッ……シュ……よか……た……無事で……っ」


薄れゆく意識の中で、エリスは血に濡れた手でバッシュの頬にそっと触れた。

大好きなバッシュの命を守れたことに安堵しながら、エリスの瞳から光が消えていく。


「アハハハハ! 最高の悲劇だな! 勇者を庇ってヒーラーが死ぬなんてよぉ!」


高笑いするエド。

自分の無力さ、甘さのせいで、クロードに続き、大切な幼馴染のエリスまで傷つけられ、命を落としかけている——。


「ああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!!」


絶望と激怒の極致の中、バッシュの身体から凄まじい魔力が爆発し、彼自身もまた、秘められた真の力を覚醒させるのだった……!

できる限り毎日投稿を続けていきたいと思っています!


お目通しいただけたのも何かのご縁ですので、これから毎日読みに来ていただけたらとても嬉しいです。


次回の更新もぜひ楽しみに待っていてくださいね!


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