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第19話:討伐の限界と、重き使命

勧誘を断られたショックを胸に抱きつつも、バッシュたちはギルドからの緊急指名依頼である『大型魔獣・地走竜(グラディノス)の討伐』へと向かった。


討伐現場である岩山には、バッシュたちを含めて数組の冒険者パーティーが集まっていた。

そこには、先日勧誘を断られたガルノたち二人組の姿もあった。


「みんな、協力して地走竜を追い詰めるぞ!」


バッシュの掛け声のもと、共闘戦線が張られる。

巨岩を砕く地走竜の猛攻に対し、ゼットの大剣が猛威を振るい、エリスの回復魔法が負傷した冒険者を救い、エドの巧妙な罠が魔獣の足を止める。最後はバッシュの放った渾身の聖光斬が地走竜の首を穿ち、無事に討伐は成功に終わった。


「やったぞ! 無事に倒せた!」


集まった冒険者たちが歓声をあげる。ガルノたちもバッシュたちの圧倒的な戦闘力と連携に目を見張り、感心したように惜しみない拍手を送っていた。


「すごいな……やっぱり君たちは本物だ。俺たちとは格が違う」


ガルノが近寄ってきたため、バッシュは淡い期待を抱いてもう一度尋ねてみた。


「ガルノさん、ミレーナさん……やっぱり俺たちと一緒に来てくれませんか?」


だが、ガルノは切なく首を振った。


「……ごめんよ、バッシュ。今日戦ってみて、ハッキリ分かったんだ。君たちと俺たちじゃ、背負っている覚悟も、見えている世界も違いすぎる」


「覚悟……?」


「俺たちは『この街の平和』を守れればそれで十分なんだ。だけど君たちが目指しているのは『世界の命運』……『魔王を倒す』という過酷な道だ。それは……俺たちのような普通の冒険者が足を踏み入れていい領域じゃない」


「……」


「君たちの志は本当にすごいと思う。心から応援もしている。……だけど、ついていくことはできない。ごめんな」


ガルノとミレーナは深く頭を下げると、他の冒険者たちと共に満足そうな笑顔で街へと戻っていった。


取り残された街道の真ん中で、バッシュは自分の拳を強く握りしめた。


「……そうか。魔王を倒すっていうのは……普通の人にとっては、簡単に受け入れられるようなことじゃないんだな」


「バッシュ……」


心配そうに顔を覗き込むエリスに、バッシュは静かに首を振った。


「大丈夫だ、エリス。寂しいけど……ガルノさんたちの言っていることも分かった。みんな、それぞれ守りたい大切な生活があるんだ。だからこそ……俺たちが強くなって、魔王を倒さなきゃいけないんだ」


「おうよ! 仲間が増えないなら、俺たち四人が誰も追いつけないくらい強くなればいいだけの話だろ!」


ゼットが豪快にバッシュの背中を叩く。


「ふふ、そうですね! 私ももっと勉強して、みんなを支えられるヒーラーになります!」


「へへ、頼もしいねぇ。俺もしっかりサポートするよ」


エドが温かい笑みを浮かべる。


仲間を増やすことのリアリティ溢れる厳しさと、自分たちが背負う『勇者』という使命の重さを再確認したバッシュたち。四人は互いの絆をより一層深め、次なる成長へ向けて歩みを進めるのだった。

できる限り毎日投稿を続けていきたいと思っています!


お目通しいただけたのも何かのご縁ですので、これから毎日読みに来ていただけたらとても嬉しいです。


次回の更新もぜひ楽しみに待っていてくださいね!


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