伊吹 第20話「違和感がすごい、なんかおかしい」
伊吹 第20話「違和感がすごい、なんかおかしい」
週末。
友人の夕凪のマンションに向かう。
正確には、同じマンションの住人。
ひかりの部屋だ。
あれから、夕凪を通して何度か会う。
ひかりが麻雀に熱中し度々集合をかけられる。
4人集まる。
あとは、夕凪と麗子さんだ。
***
マンション近くの公園。
通り過ぎようとして、思わず二度見する。
「なんだ、あれ・・・」
屋根付きのテーブル椅子。
2人で何か食べながら、何か飲んでいた。
雰囲気は恋人を超えて熟年夫婦みたいな感じだった。
いつからだ。
言ってくれればいいのに。
「まぁ、後で聞いてみるか」
ここまでは、まだ普通だった。
あの2人の空気感は気になるが。
今日も世界は正常だと思っていた。
***
マンションに着く。
一応、女性の部屋なので。
麗子さんが来るまでは適当に外で時間を潰している。
ぼんやり掲示板を見ながら待つ。
「お待たせ。 早いね」
夕凪が来た。
麗子さんも隣に並んでいる。
ちょうどいいな。
「お前ら、もう付き合ってるだろ」
夕凪が首を傾げる。
「付き合ってないよ」
「・・・は?」
「未定義です」
「いや定義しろよ」
謎の沈黙。
夕凪がのんびり言う。
「まぁ、一緒にいるのが自然な感じ」
「それ恋愛だろ!!」
夕凪は首を傾げる。
なんだ、この違和感。
これ俺の感覚がおかしいのか。
頭を抱えていた。
***
帰り道。
メッセージが届いた。
夕凪:「今日もありがとう。また来週」
麗子:「あなたの健康状態は安定しています」
ダメだ。
わけが分からない。




