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異世界秘境キャンプ旅~キャンプオタクが失われた錬金術で快適生活。もふもふな守護猫タイガと巡る絶景と飯テロの旅~  作者: るあか
第二章 冒険者ギルド

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第19話 迷子の緊急依頼

 翌日は風呂に入りたかったこともあり、朝から宿に入り、大浴場で汗を流した。

 大浴場の隣にある洗濯場で服も洗濯し、着替えも済ませる。

 個室を予約して、荷物を置いて宿屋を後にした。

 

 今まで納品依頼ばかりだったから、今日は普通の依頼もやってみようと思ったんだ。

 普通の依頼は依頼主のところに話を聞きにいくから、清潔感は大事だよな。


 冒険者ギルドに入って壁の依頼書を眺める。

 この辺が『通常依頼』の掲示エリアか。


 さて、どれにしようか――


 すると突然、受付嬢が「大変だわ」と言いながら1枚の依頼書を貼りにきた。

 その依頼書には『緊急依頼』の文字があった。


 俺は思わず、受付嬢に「どうしたんですか?」と話しかける。

「小さなお子様がこの町の中で迷子になってしまったそうなんです。お母様からのご依頼で……」


 こんな広いところで子どもが迷子!?

 それは大変だ。


「大変ですね……! その依頼、俺でも受けられますか?」

「はい。ランクや職業に関わらず受けることができますが――4人以上のパーティが必須条件です」


「パーティ!? うわぁ、ぼっちの俺じゃ、できないか……」

 そりゃ、パーティ限定になるのも納得だ。

 だって、1人で探すより4人で探した方が絶対良いもんな。


 そこへ、1人のたくましそうなお姉さんが現れた。

「失礼。話は聞かせてもらったわ。それなら、私たちと臨時のパーティを組みましょう? ちょうど、3人の固定パーティを組んでいるの」


 えっ、俺がパーティを組む!?

 ど、どうしよう、いきなりそんな――


 俺が内心テンパっているのをよそに、受付嬢は「それはいいですね! あぁ、こんなにも早く依頼を受けてくれるパーティが見つかって良かったです……!」と、勝手に安心していた。


 あぁ、もう俺に断るという選択肢はない。

 それに、こうしている間にも迷子の子が泣いているかもしれないしな。


「そうですね、では――この依頼の間、そちらのパーティにお世話になります」

 俺は、腹をくくった――


 ◇


 お姉さんの名前はアイシャというらしい。

 

 受付嬢とアイシャと共に受付カウンターへと向かい、依頼の受注手続きをする。

 依頼書には『固定パーティ「アイシャ隊」※レンハヤカワ臨時参加中 によって、依頼進行中』と記載されていた。


 どんな人たちが待っているのかと、ドキドキしながらアイシャと共に仲間と合流する。

「みんな、お待たせー! 緊急依頼を受けてきたわ! こちらは、臨時でパーティに参加してくれたレンさんとタイガ君。4人以上が受注の条件だったの」

 

 そこには、四角い顔に全身鎧をがっちりとまとった男と、めちゃくちゃ小さい男の子が待っていた。

 男の子に至っては、俺の膝より少し高いくらいだ。

 

 早速四角い男がまったりと口を開く。

「姉貴、おかえりぃ。そうか、そうか。オイラはトムなんだな。レンさん、タイガ君、よろしくなんだな」

 なんだかまったりとしてて、穏やかそう。でも、鎧から見える腕はムキムキだ。


「僕はドワーフ族のコリンだよ。レンさん、タイガ君、よろしく♪」

 ドワーフ族……!

 そうか、俺がこの前ぶつかった小さなおじさんも、ドワーフ族だったんだな。


 コリンを見ると、耳の先が少しとがっていることに気付く。人間とは背丈だけじゃなく、耳も違うのか。


「よろしくお願いします、トムさん、コリンさん!」

「よろしくな、トム、コリン♪」


「あはは、可愛い使い魔なんだな。癒されるんだな」

 トムはまったりと笑う。残りの2人も「そうね」「うん、可愛いね♪」と相槌を打った。


「ありがとうございます。良かったな、タイガ。可愛いって褒められたぞ」

「うわーい、やったー! ボク、可愛いって♪」

 

 タイガは俺の肩の上で、俺の頭をポンポン叩いていた。

 ただし、タイガが『可愛い』の意味を理解しているのかは、謎だ。

 

 思ってたより個性的な仲間たちだったけど、親しみやすそうでホッとした。

 

「レンさん、ごめんなさい。私がリーダーをしているのだけれど、仕切ってしまっても良いかしら?」

 アイシャが様子をうかがうようにこちらを見てくる。俺は、大きくうなずいた。


「もちろんです。俺、実はまだ見習いなので……お手柔らかにお願いします……」

 シュンと縮こまってそう言うと、みんな大丈夫だと励ましてくれた。


 アイシャ曰く「緊急依頼はポイント高そうだから、これで初級に上がれちゃうかもね」とのこと。

 

 臨時のパーティもみんな良い人そうだし、迷子のためにも、俺には俺のできることをしなくては。

 そんな決意をする。


「じゃあ、まずは依頼人に話を聞きに行きましょうか。お子様の特徴を教えてもらわないと」

 そう言うアイシャにうんとうなずき、俺たちはヴェルーナの町の高級住宅街へと向かった。

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