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土を掘るそして女子高生を探す   作者: San


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5/8

土を掘るそして女子高生を探す 5

層番号、A-22。


 掘り始めた瞬間から、土の感触が違う。


 


 柔らかい土ではない。


 


 混ざっている。


 


 細かい破片、布、金属、樹脂。


 


 すべてが一緒になって固まっている。


 


 


「混合層確認」


 


 


 音声が淡々と告げる。


 


 俺はスコップを入れる。


 


 


 軽い。


 


 だが次の瞬間、硬いものに当たる。


 


 


 缶のようなもの。


 


 壊れた器具。


 


 形のない布。


 


 


 掘るたびに違うものが出る。


 


 


「廃棄物層と判断」


 


 


 記録する。


 


 


 さらに掘る。


 


 


 今度は、まとまった形が出てくる。


 


 


 箱。

 袋。

 壊れた家具のようなもの。


 


 


 どれも使えない。


 


 


 だが、そこに“積み重なり”がある。


 


 


「生活痕跡、確認」


 


 


 さらに深く掘る。


 


 


 人の形が出てくる。


 


 


 だが、整っていない。


 


 


 周りと同じように、物の中に埋まっている。


 


 


 区別がない。


 


 


 人と物の境界が曖昧だ。


 


 


 


 俺は作業を続ける。


 


 


 特別な感情は持たない。


 


 


 これは記録対象だ。


 


 


 


 やがて、記録装置が見つかる。


 


 


 半分壊れているが、反応はある。


 


 


 電源を接続する。


 


 


 映像が出る。


 


 


 


 最初に見えるのは、人間。


 


 


 床に座っている。


 


 


 その周りには、物が山のようにある。


 


 


 壊れた物。

 使い終わった物。

 正体のわからない物。


 


 


 


 別の映像。


 


 


 通路。


 


 


 だが、地面は見えない。


 


 


 すべて物で埋まっている。


 


 


 人はその上を歩いている。


 


 


 


 さらに別の映像。


 


 


 人が何かを拾う。


 


 


 それを少し直して使う。


 


 


 そして別の物を捨てる。


 


 


 


「使用と廃棄の繰り返し」


 


 


 記録する。


 


 


 


 映像は続く。


 


 


 整理されていない。


 


 


 だが、完全な混乱でもない。


 


 


 “使えるものだけを拾う”という行動が繰り返されている。


 


 


 


 別の映像。


 


 


 遠くに建物。


 


 


 しかし崩れている。


 


 


 新しい建物は少ない。


 


 


 


 人は多い。


 


 


 だが、増えているようには見えない。


 


 


 


「新規生産の低下」


 


 


 


 記録する。


 


 


 


 最後の映像。


 


 


 


 人が減っている。


 


 


 理由はわからない。


 


 


 ただ、物だけが残っている。


 


 


 


 そこで映像は途切れる。


 


 


 


「記録終了」


 


 


 


 装置を切る。


 


 


 


 俺は記録をまとめる。


 


 


 


「この時代は、大量の廃棄物の中で生活している文明である」


 


 


 


 一度区切る。


 


 


 


「新しい物を作る力は弱く、すでにある物を使い続けることで生活を維持している」


 


 


 


 さらに続ける。


 


 


 


「そのため、物は増え続けるが整理されず、生活空間の多くが廃棄物で占められている」


 


 


 


 ここで記録を止める。


 


 


 


 これ以上の説明は不要だ。


 


 


 


 この文明は単純だ。


 


 


 作る力より、捨てる量が多い。


 


 


 


 それだけで、形が変わる。


 


 


 


 やがて、維持できなくなる。


 


 


 


 それが結果だ。


 


 


 


 俺は立ち上がる。


 


 


 足元は不安定だ。


 


 


 物が沈んでいく。


 


 


 


 次の層へ向かう。


 


 


 


 掘る。


 


 


 


 また別の時代が出てくる。


 


 


 


 だが、やることは同じだ。


 


 


 


 見て


 


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