かりもの競走
※音凪と透真 中学生
体育委員「位置について」
透真「……」
体育委員「よーい——ドンッ!!」
透真「!」颯爽と駆け抜ける。
——カサッ!
透真「……」
顔を上げて振り向いた。
タッタッタッタ!
透真「……音凪」
音凪「? 透真、お題何が出たの?」
透真「行くぞ」——手を取る。
音凪「え?」
判定員「一人目がやってきました! さて、お題は……『かわいいもの』!」
音凪「え?」
透真「……」ほんのり赤い頬。
音凪「…………あっ!」ごそごそ。
音凪がポケットから取り出したのは、奇妙な人型キーホルダー。
音凪「透真、こういうのが好きなんだね」
透真「っ?!」
音凪「……あれ? そういえば、どうして落とし物拾ったこと知ってるの?」
透真(違うっ! けど言えねぇ……)
判定員「えー! これは『かわいいもの』ではなく『かわいいひと』ですね!」
藤咲「透真ー!! 論破しろ!!」
クラスメイトA「焼肉ーー!!」
榊「お前が本気なのは分かってる! だけど失格になったら恨むぞ!!」
クラスメイトB「日比谷ー!!」
音凪「人型はだめみたい」
透真「お題は平仮名だろ。『もの』は『者』で通る」
音凪「ものはもの?」
判定員「競技名は『借り物競争』! 漢字なので失格でーす!」
藤咲、榊「透真ーー!!」
クラスメイト「日比谷ふざけんな!!」
音凪「透真、戻ったら大変そうだよ」
透真「このままばっくれるか」
音凪「え?」
※その後、代表リレーで挽回した。




