借り人競争
※透真と音凪 中学生
体育委員「位置について」
音凪「……」
体育委員「よーい——ドンッ!!」
音凪「——」颯爽と駆ける。
カサッ。
音凪「……………」
透真「……?」
(音凪が動かない。そんな変なお題だったのか?)
透真「……音凪ーー!!」
音凪「!」振り向いて、駆け寄る。
透真「お題、何だったんだ?」
音凪「……これ」カサッ。
『友だちの友だち』
音凪「私、友だちいない」
透真「……(なんてお題を……)」
音凪「どうしよう……」
透真「……こいつを連れて行くんだ」ビシッ。
藤咲「え、俺?!」
透真「絶対に音凪には触んなよ(小声)」睨む
藤咲「わ、わかってるって……」
藤咲(その後に待つお前の行動がな!)
音凪「でも……」
透真「音凪」
透真「俺と音凪は友だち……だろ?」
音凪「ちがうよ?」
透真「えっ?」
音凪「透真は——『弟』、だよ」
透真「…………」
藤咲「ぶっ!!!」
榊「〜〜っ」肩を震わす。
透真「……音凪」
音凪「なに?」
透真「俺たち、血は繋がってないな?」
音凪「でも家族だよ?」
透真「……友だち、みたいなもんでもあるだろ?」
音凪「?」
透真「肩書はいくつあったっていいんだ」
音凪「そうなの?」
透真「……」こくん
音凪「そうなんだ」振り向く
音凪「藤咲くん、一緒に来てもらっても……いいかな?」
藤咲「も、もちぃ……ろん……ぷぷっ」
音凪「? 体調わるいの? それなら、榊くん……」
榊「え?」
藤咲「大丈夫大丈夫! ほら! 晴海さん、行こう!」ダッシュ
音凪「あっ」着いていく
榊「……透真」
透真「喋るな」
四着でゴールした二人を、力なく見つめた透真だった___。




