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お茶会デビュー

新キャラ登場です。

陛下にお会いしてから数日。私はいつもと変わらない毎日を過ごしていた。

今はディルクが遊びにきたため、庭でミニお茶会中だ。


「お嬢様、招待状が届いております」


ディルクと談笑しながら紅茶を飲んでいるとララが白い丈夫な紙を渡してくれた。


「ありがとう。誰かしら、招待状なんて」


そう言いながら紙を開くと送り主は王妃様だった。


「王妃様からだわ。今週の日曜日に開催される王太子殿下の婚約者候補達の親睦を深めるためのお茶会の招待状ね」


私の言葉をきいてディルクは飲んでいた紅茶を置いた。


「ああ、リリスそういえば王子の婚約者候補になったんだっけ」


「…そうよ。不本意だけれどもね」


そう答えるとディルクは不思議そうな顔をした。


「王子のこと嫌いなのか?他の令嬢ならあの王子の婚約者候補なんて喜ぶのに」


ディルクの言葉に私は顔をしかめた。


「嫌いではないけれど、必要以上に関わりたくないだけよ」


「へぇー。よくわかんねぇな、そういうの」


「いいのよ、分かんなくて」


「で、結局行くのかそのお茶会」


「王妃様主催のお茶会だから、断る訳にもいかないでしょ」


「ふぅん、そっか。ま、頑張れ」


そう言うとディルクは置いてあったクッキーを食べ、うわこれうめぇとか言ってばくばく食べ始めた。

他人事だと思って能天気な奴め。

そのクッキーに大量のわさびを入れてやろうか。(⚠︎この世界にわさびは存在致しません)

私がそんな事を考えているとは知らないディルクは、出されたお菓子を完食し幸せそうに帰っていった。





__________________


そして日曜日。


会場についた私は、まず王妃様に挨拶するために王妃様の元へと向かった。

王妃様は今日も相変わらず綺麗で、優雅に椅子に腰掛けお茶を飲んでいた。


お茶会では身分の高いものから主催者に挨拶をするというのがルールだ。

今日の場合、主催者が王族のため王家に次ぐ公爵家の私が、始めに挨拶をしなければならない。

ちなみに私は正式なお茶会は今日が初めてだ。



私は王妃様の前に立ち淑女の礼をした。


「お久しぶりです、王妃様。ランバーノ家の長女リリス・ランバーノです。今日はお招きいただき有り難うございます」


「顔を上げて頂戴。貴方とはずっと仲良くしたいと思っていたの。だから堅苦しいのはやめて?リリスと呼んでもいいかしら」


柔らかく微笑む王妃様はまるで女神様の様に美しかった。


「はい、是非」


「ありがとう。リリスも私のことは『王妃様』ではなくソフィアと呼んで?」


「ありがとうございます、ソフィア様」


ソフィア様は満足そうに頷き、今日は楽しんで行ってねと言った。

私は、はいと答えその場を離れて空いている席に座った。


会場はいくつものテーブルが置いてあり、席は自由とされている、ガーデンパーティーだ。

私が席で静かに紅茶を飲んでいると、挨拶を終えた同年代の令嬢達が私の元に集まってきた。

そのうちの一人が私に自己紹介をした。


「初めてまして。私はケルズハイン家の次女ローズ・ケルズハインですわ」


うわぁ、明らかに傲慢そうなお嬢様だ。絶対ゲームにいたら悪役だな。まぁ、私も悪役だけど。

ケルズハインといえば侯爵家か。後ろの子達もこの子も、どうせ公爵家である私と繋がりたいとかそんな感じだろう。


「ランバーノ家の長女リリス・ランバーノです」


無視する訳にもいかず私も自己紹介すると、後ろの令嬢達が一気に自分の自己紹介を始めた。


「リリス様、私は……」


「私は!………」



正直に言おう。めんど臭い。

私は早く解放されたくてその子達と適当に話を合わせた。


何分かすると人の波が落ち着いたので、また他の子に捕まる前にと私は席を立ちふらふらと人がいない場所を探して歩いた。


「何であんたみたいなのが此処にいるのよ!場違いだわ」


そうよそうよ!とその言葉に賛同する声。

声のする方へ行くと一人の令嬢を囲んで虐めていた。


「伯爵位のあんたが来ていい場所じゃないのよ。身の程を弁えなさい」


そうリーダー格の令嬢が言った。

身分を笠に着せて虐めるなんてしょーもない。


リーダー格の子の声に聞き覚えがあったので目を凝らすとさっき私に自己紹介してきたローズ・ケルズハインとかいう令嬢だった。

…最初の印象通りだ。やっぱり悪役だったんだね、私の目に狂いはなかった。


助けてあげたいけれど、私はヒロインじゃないし。ヒロインだったらこんな時、喧嘩はダメよ!とかいうんだろうなぁ。


…ならば、私の悪役っぷりを発揮するいい機会じゃないか!私はヒロインみたいな甘いことなんて言わずにあの子を助けよう。


「身の程を弁えるのどっちかしら、ローズ様」


私の声にその場にいた全員が振り返った。


「っ!リ…リリス様」


私の姿を認識するといじめていた令嬢達は一斉に顔を青くした。


「ローズ様。あなたは身の程を弁えなさいとその子に言ったけれど、弁えるのはあなたではなくて?身分を笠に着せて下の者を虐めるなんて、恥ずかしい事だとは思わないのかしら。しかも今日は王妃様主催のお茶会でしょう。貴方はそれを台無しにしている自覚はお有りかしら」


私がふふっと笑いながら言うとひっと声をあげ、申し訳ありませんでしたと叫んで、逃げていった。


みたか私の悪役っぷりを!

はっはっはと心の中で笑っていると


「あの……ありがとうございました」


今までいじめられていた子が私に頭を下げた。


「良いのよ、気にしないで。私は思った事を言ったまでだから。だから顔をあげて」


恐る恐る顔を上げた彼女はとても可愛らしい顔をしていた。

ソフィア様と同じ茶髪に薄い黄緑色の瞳。


「そういえば、名前を聞いていなかったわね。貴方名前は?」


「は、はいっ!私はレガリア家の長女ソニア・レガリアと申します!」


レガリアといえば、商売を多くしている伯爵家だ。


「私は…」


私も自己紹介しようとすると彼女は首をブンブンと横にふった。


「知っています。リリス様ですよね。私のことはソニアと呼んでください」


「分かったわ、ソニア。じゃあ貴女も私の事はリリスでいいわ。様も要らないし敬語じゃなくていい。気軽に話しましょ」


私がそう言うとソニアは顔を輝かして、ありがとう!といった。



どうやら私には友達が出来たようだ。







次回も新キャラ登場!……の予定です。笑

下の↓星ちゃん達をぽちぽちっと押して貰えると、作者テンションバカ上がりになります故何とぞよろしくお願い致します。m(_ _)m

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