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諦めと僅かな期待 ??? side

今回はすっごく短いです。

書類に目を通すが、さっき目に入った人物のことが気になって集中できなかった。

あれは本当にあの人だったのか。胸にあるモヤモヤを解消するため、顔をあげた。


「なぁ。今日来てたか?」


声をかけられて振り返る男。


「はぁ?誰が?」


「だから、……がだよ」


小さく答えたが聞こえなかったのか怪訝な顔をしながら、近づいてきた。


「だから、誰だって。………あぁ。あいつの事か。確か今日行くって言ってたな」


やはりそうだったのか。

男は何が面白いのか俺の反応をみてニヤニヤしだした。


「なに?あいつのこと好きなの?」


何を言い出すのかと思えば、なんて事を言うのだ。


「…そんな訳ないだろ」


俺の答えが不満だったのか男は口を尖らせた。


「じゃあなんでそんな気にしてんだよ」


「うるさいバカ。仕事しろ」


そう言って俺は書類を男に向かって投げた。

男は納得がいかないと言った顔をしていたが、投げられた書類を拾ってまたさっきいた場所に戻った。


「…そろそろ、本当のこと言ってやってもいいんじゃねーの」


「……」


声は聞こえていたが、俺はその声を無視した。


「なぁなぁ」


本当にうるさい男だこいつは。


「まだ、言わない」


仕方なく答えると男はため息を吐いた。


「あいつは今までの奴とは違うと思うと思うぞ」


「…だといいけどな」


そんなこと前から分かっている。だけど……




男は諦めと僅かな期待を宿した瞳で窓の外を見つめた。







そんな男の様子をみたもう一人の男は小さく呟いた。


「全く手のかかる主人だ。あいつは苦労するだろうな、これから」


男は呟きながら、親しい友人の姿を思い浮かべた。





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