番外編②
なんとか間に合いました!
自分で言っといて今日はもう無理かと…笑
これにて番外編は終わりです。
またちょくちょく挟んでいきたいなと思っています。
ある日、男達は出会った。
あるものは大切な人へのプレゼントを買いに、またあるものは領地の視察に、またまたあるものは暇つぶしと僅かな希望を抱いて訪れた街で。
「「「「あ」」」」
それは修羅場の始まりでもあり、譲れない闘いの始まりでもあった。
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運命の悪戯か、四人は街の中心で会った。
「あれ?レイドさんにリヒトじゃん。偶然だな!」
「まさか、こんなタイミングで会うとわね。ちょうど良かったディルクとはゆっくり話がしたかったんだよ」
「え…なんでそんな怖い顔してんすか。俺なんかしましたっけ」
「ああ。だからゆっくり話せる所に行こうか。リヒトも。良ければディルクと一緒にいる貴方もどうかな?」
「僕もちょうど話したい事があったので構いません」
「…では、邪魔をする」
四人はカフェに入り席に着いた。
「一つきいても?」
席に着いた途端レイドがカイの方を見ながら言った。
「構わない」
「今は何とお呼びすれば?」
「…カイ」
カイが答えるとレイドはやっぱりとため息を吐いた。
「やはり貴方でしたか。最近リリスが仲良くなったと言っていた少年は」
「…」
「リリスは誰にもやりませんからね。例え相手が貴方だとしても」
「…」
静かに火花がレイドとカイの間で飛び散っていた。
そんな状況に口を挟めるものが一人。
「まぁまぁ二人とも落ち着けって。リリスが誰と一緒になるかは本人次第だろ」
…矛先がディルクに向いた瞬間であった。
「だから、リリスは誰にもやるきはないと言っているだろう。そもそもお前は、うちに遊びに来すぎなんだ。週に何回来ている?」
レイドが黒い笑みでディルクにきいた。
ディルクは顔を引きつらせながらもこたえた。
「えーっと……六回?」
「「「多すぎだ!」」」
全員に言われ、ディルクは黙る。
そこで今まで黙っていたリヒトが言った。
「レイド様はリリスに対して過保護すぎるんじゃないですか?今は僕が側にいるんですからそろそろ妹離れしたらどうです?」
「それは君もじゃない?暇さえあればリリスの側にべったりで」
嫌味を返すように言うと、勝ち誇ったようにリヒトが言った。
「僕はリリスの側近ですから」
そう言われると何も言えなくなるレイドである。
「まぁでも一番長くリリスの側にいるのは、僕だけどね。リリスがまだ歩く事さえ出来ない時からずっと側にいるんだよ。だから君達が知らない姿まで僕は知っている」
「…だったら俺も知っている。この前一緒に街をまわったとき顔を耳まで赤くしているのをみた」
急に対抗心を燃やし始めるカイ。
「「「なに!?」」」
いつも冷静で涼しい顔をしているリリスが顔を赤くするのは、まだ三人とも見たことが無かったので驚きと羨ましさを隠せなかった。
三人の反応をみてカイは満足げに一人笑みを浮かべた。
「待て。街をまわったって二人だけでか」
初めに重要な事に気づいたのはレイドだ。
カイはその質問にコクリと頷いた。
その羨ましさに突如顔を机に埋める面々。
闘いの勝者はカイとなって闘いは幕を閉じた。
***
《ディルク side》
俺は生まれてすぐの頃から、剣を握らされ騎士として育てられてきた。
父の事は尊敬していたし、俺自身剣術が好きだったので稽古はさして苦にならなかった。
父は普段は優しいが剣術に関しては厳しい人であまり人を褒めなかった。息子の俺ですら褒められた事は二、三回あるかないかだ。
父がランバーノ公爵に頼まれ、公爵の娘に剣術を教えにランバーノ家に行った初日。俺は父の口から驚くべき言葉をきく事になった。
所詮令嬢。すぐに稽古を投げ出すだろうと思っていた。我が儘で自慢ばかり。今までの経験からそんな令嬢なのだろうと思っていた。
父の言葉をきき、リリスに会うまでは…。
父は帰って来た途端俺に向かって、興奮気味に言った。
「ディルク!リリス嬢は天才だ!」
………は?
剣術を褒めない父が俺に向かって、その令嬢の剣術の天才さやセンスについて恍惚とした表情で延々と語った。
一日で終わると思っていたそれは、毎日続いた。
毎日きかされるその令嬢の名前はもうすでにに覚えてしまった。
リリス・ランバーノ。話をきいていると俺はそのリリスという人物に興味を持ち始めた。
なんでも剣術を始めたばかりで、父に劣らない実力があるそうだ。
「父さん。そんなに天才ならさ、俺も会ってみたいんだけど」
待っていろ、リリス・ランバーノ。お前の実力俺が確かめてやる。
……この時の俺は想像もしていなかった。自分がその令嬢にコテンパンにやられるなんて。
とても楽しく書かせていただきました。
皆様たくさんのご意見ありがとうございました。
次回は本編です。




