番外編①
番外編は二回に分けさせて頂きます。
では楽しんで読んでください!
《カイ side》
「なぁ、街いかね?」
俺が忙しくペンを動かしている中ディルクは呑気にそんな事を言った。
「行くわけないだろ」
「そう言わずに行こうぜ!」
そう言うとディルクは俺の腕を掴み椅子から俺を立ち上がらせた。
本当にこいつはいつも勝手だ。まぁ、周りにはいないタイプだから面白いが。
「はぁ…少しだけだからな」
この時街に行くと決めてよかったと、後の俺は思った。
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街に着くと俺は初めてみる景色に驚いた。
…凄く賑わっているな。何かめでたい事でもあったのか?
気になって賑わっている店で話しているおばさんの話を盗み聞きした。
「全く本当にここのお嬢様は美人で優しいお方だったわ。初めて見たとき何処かの天使かと思ってしまったもの!」
「あぁ、それなら俺も見かけたよ。すごい美人さんだったな」
そんなにここの領地の令嬢は人気なのか。
ここの領主は確か冷徹宰相と言われているランバーノ公爵だったなと考えているとディルクは突然足を止め、そういえば…と俺の方を振り返った。
「街に来たことねぇーの?」
「あぁ」
「ふぅーん。大変だなーーーって」
「あのな…」
何か言ってやろうかと思ったけれどそれは、別の声によって遮られた。
「ディルク。なにしてるの?」
鈴を転がした様な声が聞こえ振りかえると綺麗な少女と整った顔だちの少年がいた。
ディルクは二人を認識すると焦り始めた。
「いや、えっと…ちょっと遊びに来たみたいな」
少女とディルクとその後ろに居る少年の会話から、少年の名前はリヒトという事がわかった。
一人で会話をききながら、静かに黙っていると声をかけられた。
「この方は?」
突然きかれて驚きながらも、俺は万が一の時のために髪の毛を変えといて良かったと安堵した。
「えっと、こいつは。……カイ…カイだ!」
いや、名前を言うだけでそんなに焦るなよ。少女も嘘だと分かったのか笑っていた。
俺もディルクの嘘の下手さに笑ってしまった。
「私はリリス・ランバーノです。よろしくお願いします、カイさん」
この子がさっき街の人が話していたお嬢様か。確かに美人だ。綺麗な銀髪に薄いグレーの瞳、これなら天使と言うのも頷ける。
「カイでいい、敬語も不要だ」
挨拶を交わした後、俺たちは四人で街を回った。
…有意義な時間だった。
また会えるだろうか…………リリス・ランバーノ嬢。
***
《カイ side》
ディルクがいないので、暇つぶしにまた街に行ってみるか。
もしからまた会えるかもしれないと考えながら俺は上着を羽織った。
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一人で見たい店があるわけでもなくふらふらと歩いていると、後ろから突然声をかけられた。
「こんにちは。カイ」
突然の再会に驚きを隠せなかった。
…まさか本当に会えるとは思っていなかった。
「久しぶりだな。と言ってもそんなに日にちはたっていないが」
リリスに一緒に街をまわらないかと提案され、俺は嬉しさを隠せずにいた。
特に二人とも寄りたいお店はなかったので、そのままふらふら歩いているとリリスは行きたいお店を見つけたのか声をあげた。
「ねぇ、あのお店に行ってもいい?」
俺は了承し、リリスと共に店内に入った。
リリスは兄とリヒト、ディルクに渡すお土産を探すようだった。
リリスがお店の台から動かないので、近寄ってみるとディルクにお土産をクッキーにするかマドレーヌにするか悩んでいた。
「クッキーの方がいいんじゃないか?」
俺がリリスに自分の意見を伝えると何故か顔を赤くして答えた。
「や…やっぱり、そう?私も今クッキーにしようかなって思っていたところだったの」
まだ顔が赤い。
「どうした?顔が赤いが、熱でもあるのか?」
俺は熱があるのか確かめようとリリスの額に手を当てた。
「いや、熱はないな」
熱はないのにさらに赤くなっているリリスが心配になった。
「ほんとに、大丈夫か?」
「だ…大丈夫でしゅっ!」
……………可愛い!反則だろうそれは。
「ふっそうか、大丈夫か。…なら、いいんだが」
少し笑ってしまったら、リリスは怒ってレジへ行おうとするので急いで引き止めた。
「悪かった」
それでも笑いを堪えきれずにいると、
「笑っているじゃない!」
と、怒られてしまった。
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リリスと別れるとき名残惜しいと思いながら、別れた。
夜になり、ベッドに入ってからもリリスの事が頭から離れなかった。
どうでしたか?
番外編②は今日中に更新させていただきます!
お楽しみに。




