お兄様の笑み
今回は久しぶりのお兄様登場です
楽しんで読んでください!
初めて魔法を使ったあの日から、私は暇があればヒミツの部屋に行って魔法の練習をするようになった。
そのおかげか、私はBランクまでなら魔法を使えるようになっていた。
ちなみに魔法が使えることはお父様やお兄様には言っていない。
Aランクまで使えるように練習して使えるようになったら驚かせるつもりだかだ。
今もAランク魔法の練習をしている。
だけど、どうもうまくいかない。
少しでも気を緩めると、失敗して魔法が発動しないのだ。
魔法の発動に失敗して、休憩して、また失敗しての繰り返し。
かれこれもう3時間は経っている。
「今日はもう無理かな……。はぁ…どーしてもAランクからはうまくできないんだよねー」
今日はもう無理だと、潔く諦める。
こういうのはメリハリが大事なのだ。
出来ないのに、無理に意地を張って続けると、逆に集中力が落ちて失敗する。
それに魔法のランクが上がれば上がるほど、魔力の消費量も増える。
それによって、魔力不足になってしまう可能性もある。(私はまだなったことないけど…)
だから、割り切って『もう、今日は無理だ。また明日やろう』というメリハリが大切になって来るのだ。
そう考えながら、Bランク魔法を行使する。
「転移」
そう唱えると、私のいる場所が一瞬でヒミツの部屋から自室に変わった。
別に何か言葉を唱えなくてもいいのだが、唱えた方が転移するのに心の準備ができるので転移の時は大抵唱えるようにしている。
いきなり場所が変わると心臓に悪いからね。笑
他の魔法の時は唱えない。
唱えない方がかっこいいかなぁと思って。
あっそうそう。この魔法、とっても便利なの!
この魔法があると知った時どれほど喜んだものか。
だって今までヒミツの部屋に行くにも、ヒミツの部屋から帰るにもあのながぁーい階段を行き来しないといけなかったのに、この魔法を使えば一瞬!
もう疲れることもないし、汗だくになることもない。
必死になって練習したよ!
おかげで楽チン楽チン♪
一人で転移魔法を習得した時のことを思い出していると、私の部屋の扉を誰かがノックした。
「リリス、僕だけど」
ん?お兄様?どうしたんだろう。
「はぁーい。どうぞ」
そう声をかけると、お兄様がはいってきた。
「お兄様、どうされたんですか?」
「もう夕食の時間だから、呼びにきたんだよ」
「それだけを伝えるためにわざわざ来てくださり、ありがとうございます。お兄様」
「うん、それだけじゃ無いんだけどね…」
「?では、どうされたんですか?」
「最近リリスって何してるの?」
そう言ってお兄様は、ニコッ笑った。
「………」
やばいやばいやばい、私が魔法の練習してるのバレちゃう!
ていうか、お兄様なんか勘付いてる!?
いや、バレてもいいんだけどここまで隠したならちゃんと隠し切って驚かせたい!
でもどうしよぉ〜!!
「えっとですね、最近はー……」
「うん?」
お兄様の方を意を決して見てみるも、お兄様が怖くてすぐに目を逸らしてしまった。
「最近は、書庫で本を読んでますっ!!」
やっと思いついたことを言ってみた。
どうだっ!
「ふーん。そうなんだ」
お兄様怖いっ!!
笑ってるけど黒い!
微笑みが黒い!
私が言ったこと、絶対信じてない。
「まぁそういうことにしておくね。父さん達が待っているから早く来るんだよ」
そう言ってお兄様は私の部屋を出て行った。
危なかったぁぁぁぁぁ。
危うくバレるとこだった。
いや、でも私が言った事は間違ってはいない。
あのヒミツの部屋だって、本がたくさん置いてある場所だから、書庫と呼べる。
それに魔道書も本だから、私が言っている事はあながち間違ってはいないのだ。
にしてもお兄様怖っ!
これからはお兄様を怒らせたりしないようにしよう…。
この日私は、お兄様は怒らせてはいけないと胸に刻んだのだ。
お兄様、怖いっ!
皆さんもこういう人は怒らせないよう、胸に刻んでおきましょう!
次回もお楽しみに!




