報告書④ 届いたことになる手続き
四つ目は、届いたことにする手続きの記録である。
この手続きは、係の一存では踏めない。
決められた場所に、決められた期間、通知を掲げておく。
期間が過ぎたら、届いたものとして扱う。
掲げた日と、外した日を書き留め、判をもらう。
十一年ぶんの記録は揃っていた。
日数はいずれも規定どおりで、一日の過不足も無い。
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私は、██市の██課の課長補佐です。
この手続きは、相手に届けるためのものではありません。
届かないと分かっている場合に、それでも先へ進めるためのものです。
届いたことになる、というのは、そういう意味です。
実際に届くかどうかとは、初めから関係がありません。
届かなくてよいのです。
届かなくても進められるように、この決まりがあるのですから。
ですから、戻ってきた、と言われましても。
こちらの記録は、届いたことになっております。
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この供述に、誤りは無い。
制度の説明としても、記録の説明としても、正しい。
届いたことにする手続きと、郵便で送る行為は、別のものである。
別のものであるから、両方をやってもよいし、結果が食い違ってもよい。
片方は市の記録の中で完結し、もう片方は市の外側で処理される。
食い違ってよいことになっている二つが、同じ一件について、同じ月に、両方とも成立している。
届かないと分かっている相手へ、毎年、こちらから出している。
毎年出すことにしたのは、市の側である。
――五つ目は、その郵便を██課が受け取り直した記録である。




