報告書⑥ 工場からの出荷
六通目は、床版を製作した工場に対する照会の結果、および経過である。
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九年前の工事の製品検査成績書に記載された製造番号は二件ある。
床版二枚ぶんである。
いずれも、製作および出荷の記録がある。
出荷先は██市。
運送業者に受領の記録があり、日付は据付けの前日にあたる。
工場は、同年度に██市へ納入した床版について自社の記録を点検した。
納入は十四枚。
うち十枚は、市の工事の記録と突合できた。
残る四枚は、納入先の工事が特定できない。
市の側にも、対応する工事の記録は無い。
四枚とも、工場は代金の支払を受けている。
市の回答は、検収の記録が無い、のみである。
十枚のうち、当該の二枚を除く八枚は、現地に据えられていることを確認した。
市は、二葉目を誤登載と判定し、台帳を一葉に更正した。
誤って作成された葉は保存の対象にならないため、廃棄簿冊にも移されない。
支出は九年前に完了しており、会計上の処理は行われていない。
台帳の電子化は他の番号にも及んでいる。
うち一つについて、市から同じ申し立てが届いた。
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当課は、市の処理について意見を述べていない。
架かった先の分からない床版が、六枚ある。
橋にすれば、三つぶんである。
分類の欄には対処済と書いた。
処理の欄には事案終了と書いた。
処理票は一枚で足りる。
橋は初めから一つで、いまも一つだ。
同じ照会が、もう一つ来ている。
一度目は、母が生きているあいだに架かった。
二度目は、そのあとに架かった。
どこへ架かったのかは、どの書類にも書いていない。
更正のあと、市は、照会に添えた写しの差し替えを求めてきた。
応じるのが筋である。
二葉目の写しは、綴じたままである。




