↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
特異事象調査記録  作者: モリタ・ハク
事案〇一二 お心当たりの方は

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
79/100

報告書⑥ 巡回の記録

六通目は、経過である。


――――――――――――――――


撤去票のある年度は、四年度前、三年度前、前年度。

枚数は順に百三十一、百四十四、百二十七。


前々年度の撤去票は一枚も無い。

除却の委託に予算措置がつかず、処分の委託も無く、除却していない。


同年度も職員の巡回は継続。

月に一度、年に十二回。


地点と種別と枚数を記す。


貼り紙は第一回の巡回で二十六地点、二十六枚。

第十二回まで、地点も枚数も変わらない。


前年度の最初の巡回で、この二十六枚を除却した。


当課の申し入れで、この貼り紙は簡易除却と巡回の計上から外れた。

理由の欄は継続調査のため。


――――――――――――――――


剥がした年度には、剥がしただけ出た。

剥がさなかった年度は、一枚も出なかった。


探すのをやめていない者が、一人いる。

紙の名も番号も、記録には無い。


無いまま、探し続けている。


増やしていない。

無くなったぶんを、埋めている。


増えなければ、当課の記録に動きは無い。


貼り紙は、そのままにしてある。

そのままにしてあるということは、いまも訊いているということである。


当課が守ったのは枚数であって、人ではない。


処理票を書いた。

分類の欄に異常なし、処理の欄に対象外。


この語を、私は初めて書いた。

様式には印刷されている。


使う機会が無かった。

判は、押した。


合わない数を合わせる方法が、もう一つある。

数えるのをやめることだ。


様式に、推測を書く欄は無い。

分類、処理、備考。


備考は事実の欄だ。


見た覚えがある、と述べた者から、順に所在が分からなくなっている。


書こうとして、やめた。

順序についても、記載を控える。


最近見かけない、と言われている者が、私の知る中にもいる。


私は、写真をもう一度見ていない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。