報告書③ 保管物の実見
三通目は、保管されている除却物件の実見の記録である。
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除却した物件は法の定めにより十四日保管し、月末に一度まとめて処分する。
回収した画鋲は紙とは別に、年度ごとの容器へ集める。
処分の対象は紙のみ。
現物が保管されているのは十一枚。
三年度前の三月下旬に除却され、翌月に予定された処分が実施されず残った。
理由は本項の照会の範囲に無い。
年度末は一斉の巡回があり、三月の除却は他の月より多い。
前年度に委託が再開された後も、十一枚は処分の一覧に無い。
台帳では現に保管中。
十一枚はA判の普通紙に家庭用の印刷機で出力したもので、印字も写真も配置も同一。
画鋲の穴は三つずつ。
上辺から二センチに二つ、左右の端からそれぞれ三センチ。
残る一つは下辺中央から一センチ上。
十一枚の差は一ミリ以内。
左下の角に、縦四センチ、横二センチの欠け。
破れの縁の形も一致する。
右下、連絡先の数字の上に、直径二センチほどの水の滲み。
輪郭も一致する。
印字が揃っていることは、同じデータから出力すれば起こりうる。
複写であれば、破れも滲みも像として写る。
穴も、写る。
十一枚の穴は紙を貫通し、縁の繊維が外側へ押し出されている。
滲みは紙の裏面に達し、破れは繊維が断たれている。
十一枚は撤去票と保管台帳で対応が取れている。
除却の日は十一日にわたり、同じ日は無い。
地点は十一か所。
作業者欄に八名の名がある。
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複写では、穴は開かない。
別の日に、別の場所で剥がした十一枚である。
並べたのは、この報告書である。
並べるまでは、別々のものだった。
――四通目は、除却に従事した者に対する照会である。




