報告書① 証言
一通目は、管理人からの申し立てである。
担当者が聞き取り、書き起こした。
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私は、██町の██荘で、管理人をしています。
住み込みではありません。
週に三度、通いで、掃除と点検をしています。
三階建てで、十八戸あります。
築四十二年です。
三〇四号室は、四年前から空いています。
前の方が出られてから、次が決まっていません。
音のことを最初に言ってきたのは、真下の二〇四号室の方でした。
夜中に、上でシャワーを使っている音がする、と。
空き部屋ですよと申し上げました。
でも、聞こえると言うんです。
それも、毎晩ではない。
ときどきだと。
はじめは、二〇四号室の方の勘違いだと思っていました。
あの方は夜勤明けで、昼に寝ておられます。
寝起きに聞く音は、当てになりません。
そのうち、隣の三〇三号室の方からも言われました。
三〇五号室の方からも。
私も、泊まって確かめました。
折りたたみの椅子を廊下に出して、待ちました。
聞こえました。
水が、勢いよく壁に当たる音です。
細かい水が、まとまって落ちてくる音。
浴室の戸を閉めていても外に漏れる、あの音です。
鍵を開けて、入りました。
誰もいません。
何の音もしない。
廊下に出ると、また聞こえる。
三度、出たり入ったりしました。
中に入ると止まる。
廊下に出ると鳴っている。
私は、あの部屋の鍵を持っています。
管理人ですから。
それでも、中では鳴らないんです。
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管理人は、住民の申し出を受けた日から、日付を控え始めている。
自分で確かめてから届け出るまでに、七か月かかっている。
――二通目は、その控えを照会した結果である。




