報告書④ 分析官の記録
四通目は、私自身の記録である。
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分類保留の判断を保持したまま、記録の性質について、以下を記す。
配達は、一方的には成立しない。
出す者と、受け取る者が要る。
どちらかが欠ければ、荷物は動かない。
本事案において、出した者の記録は、存在しない。
受け取った者の記録は、存在する。
二十五件。
受け取った側の記録だけが、残っている。
重量について、記す。
二十七枚すべてに、〇・〇キログラムと印字されている。
空欄ではない。
計量は、行われている。
行われたうえで、〇である。
運ぶ対象がなければ、伝票は起票されない。
起票されているなら、対象はあった。
対象があり、その重量が〇であるものを、二十五名が受け取っている。
再配達の依頼について、記す。
依頼とは、こちらから、もう一度来てくれと求める行為である。
依頼した二名に、荷物は届かなかった。
求めた側には、来ていない。
求めなかった二十五名は、受け取り済みである。
順番について、記す。
この課が扱う記録において、順番は、待つ者の側の強さで前後する。
強く求めた者が、先になる。
本事案は、その形になっていない。
求めた二名が、外されている。
理由は、記録からは読めない。
読める範囲で、一つだけ書く。
二十五名は、受け取った。
署名も済んでいる。
手続きは、完了している。
完了しているのに、誰も、覚えていない。
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私は、この一行を、何度も読み返した。
手続きは、完了している。
完了した手続きは、やり直せない。
やり直せないものは、争えない。




