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特異事象調査記録  作者: モリタ・ハク
事案〇〇四 六時のチャイム

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報告書④ 分析官の記録

四通目は、報告書ではない。私自身の、覚書だ。


――――――――――――――――


先に、記録に残しておかねばならないことを、書く。


私は、この事案において、調査員を、現地へ派遣した。


私の職務は、報告書を読み、照合し、分類することである。現場には出ない。だが、派遣を起案したのは、私だ。私が読み、私が確かめたくなり、私が、人を、行かせた。


報告書③は、そうして得られた記録である。


書いておく。私が確かめたくなったから、調査員は、あの石段を上った。


――――――――――――――――


もう一つ、書く。


報告書③に添付されていた、現場写真を、確認した。


本堂の上がり框を、正面から撮ったものである。履物が、左から右へ、並んでいる。


数えた。


十二足あった。


報告書の本文には、十一足と記載されている。私は、写真を、もう一度数えた。十二足だった。三度数えた。同じだった。


撮影日は、先月である。


右端の一足だけ、明らかに、他より大きい。子ども用では、ない。


――私は、調査員に、確認の連絡を入れた。


つながらなかった。

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