表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無属性と判定された俺、実は世界の理から外れた【例外】でした。〜攻撃が当たらない上に魔法陣すら掴める俺が、聖騎士を圧倒する  作者: 真波 蓮


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

40/109

第40話 開幕――完成された布陣

 決勝。


 観客席のざわめきは、これまでとは明らかに違っていた。期待。緊張。そして確信。どちらが勝つのか、多くがすでに答えを持っている。


 区画の中央。向かい合う二つのチーム。


 レインたち。そしてアルト・レグナスのチーム。


 黒髪。金の瞳。その立ち姿だけで空気が変わる。


(……分かりやすいな)


 アルトもこちらを見ていた。測るでもなく、威圧するでもなく。ただ確認するように。


「……来るぞ」


「流れ、悪い」


 ラグの言葉通り、風が淀んでいる。


「開始」


 前に出たのはアルトではない。前衛の火が連射する。


「『フレイムバレット』」


 その背後で水が重なる。


「『フロウバインド』」


 横からも風刃。三方向。同時。


 ユークが受ける。ラグが横から入る。クラウスの陣が光る。一瞬、流れが止まる。


 レインが前に出る。火弾の隙間を抜ける。水の拘束を外す。風刃をかわす。


 その合間。


 来る。


 アルト。踏み込み。速い。一直線。雷が腕に纏わりつく。


「『スパークコンプレッション』」


(……これは)


 レインは半歩ずれる。空振る。でも嫌な感覚が残る。わずかに。でも確かに。


(……やっぱりか。避けるほど、重くなる)


 アルトが一歩引く。間合いを切る。追わない。焦らない。ただ繰り返す。


 前衛が再び圧をかける。逃げ場を削る。動かす。位置を限定する。そしてまた来る。今度は速い。


 レインは体を捻る。紙一重で外す。空振る。さっきより重い。


「……避けた分、乗ってる」「間合いに入ると重くなる」「既知の現象だ。だが速度が違う」


(対処できてない)


 レインは視線を上げる。アルトはまだ余裕がある。呼吸も乱れていない。積み上げている。確実に。


(このままだと、避けるほど不利になる。だが受けても終わる。なら)


 視線をアルトに固定する。動き。踏み込み。振り。その全てを。観る。


 そして。


 また来る。今度はさらに速い。


「『スパークコンプレッション』」


 再び。レインは動く。避ける。空振る。重くなる。積み上がる。その繰り返し。


 アルトは止まらない。ただ積み上げる。確実に。勝つための形を。


(分かってる。構造は。仕組みは。でも)


(……崩せてない)


 それが、全てだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ