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二輪の騎士  作者: 小町
第二章
52/84

第51話 待ち人

「えっと、力比べをしてました。生気はなしで」

「あの銅貨は何だ、えぇ?」

「えっと、私、持ち合わせがないから……ちょっと稼いでおこうと思って」

「ほう。それで俺の部下を乗せやがったのか」

 爆発した近衛騎士隊長の怒りは、“夕餉の後の腹安めの最中”という事でひとまずは鎮まった。しかしながら、ランバートのコメカミには青筋が浮いている。

 一応反省して小さくなっている小町は、アームレスリングに至った経緯について説明しているのである。

「アレンが戻ってきたの」

「んなもん見りゃ分かる」

 にべもない。

「それでさっき、ダリアから預かった髪紐を届けてくれて――」

「手っ取り早く、あいつらから巻き上げてやろうと思いついたのか?」

「えっと……まぁ……私も手持ち無沙汰だったし、彼らの息抜きにもピッタリでしょう?」

 できるだけ可愛らしく見えるように、ちょっと上目づかいで言ってみた。しかし、慣れない事はやるもんじゃない。

「テメェ、反省の色がねぇな。そこへ直れコマチ! その曲がった性根を叩き直してやるっ!」

「まぁまぁ隊長、腹安めですから、大目に見てくださいよ」

「リディオ! テメェも負けてんじゃねぇぞ!」

「怒るとこ、そこですか?」

「当たり前だ! 揃いも揃って負けやがって、近衛の恥だっ!」

「そこまで言います?」

「では、あなたは皆に勝ったと?」

 小町に尋ねてきたのは、ランバートと共に居た片腕の騎士だった。グレーの騎士装束の左胸には、いくつもの略綬が色彩を放ち、武勲の数々を物語っている。近衛騎士達もその人物に会釈をしてみせたところを見ると、間違いなく要人達の一人だろうとは思うのだが、誰であるかは未だに不明である。

 小町の抱いた第一印象は、なぜか不快感だった。良い感情とは到底言えないものだ。しかし、その人物は違和感なくこの場に溶け込み、先ほどから朗らかに話しかけてくる。

 年齢は四十過ぎ頃で、エインズワース伯爵と同年代ではないかと思われた。

 容姿は、ずばり、タイプである。優しげな目元、スッと通った鼻筋、全体的に均整のとれた甘めのマスク。それに加え、洗礼された所作と物腰は紳士の鑑と言っていい。体格といい、背の高さといい、もろにタイプだった。

 素敵なおじ様なのに、それなのになぜ不快と感じたのか、小町自身が困惑していた。

「ええ。力比べは負けた事がありませんの」

「では連勝ですな。銅貨も集まったようですし、連勝の記念にこの袋を差し上げましょう。銅貨を入れてはいかがかな?」

「まぁ、よろしいのですか?」

 差し出された袋は革製で、コインを入れるのにぴったりのサイズである。受け取ると、その人物は満足そうに頷いた。

「手伝いましょう」

「ご親切に、ありがとうございます」

 ヤイヤイと押し問答を続けるランバートとリディオから離れ、小町がコインを入れる間、壮年の騎士は片腕ながらもそれを器用に集め、小町を手伝ってくれた。

 押しつけがましくない親切も好ましいと感じているのに、一度抱いた印象が気にかかる。

「さて、このままでは埒があきませんな。皆は稽古に戻ったというのに、あれはいつまで続ける気でしょうか」

 そう言って、その人はランバートへ視線を投げた。あれと指して言うところが、誰かに似ていると感じた小町である。

「私が、はめを外しすぎたものですから」

「元気があるのは良いことですよ。あれは置いておきましょう。申し遅れました。マルセナの領主、ブライバスにございます。お初にお目にかかります」

 会釈をした人物を凝視せずにはいられなかった。

 マルセナの領主。……この方が……御仁。

 エドワント・マルセナ・ブライバス卿。そして……ディクシードの後見人だった人。

 小町が勝手に抱いていたイメージは、厳格な初老の男性というものだったが、それとは全く符号しない人物だ。ずいぶんと若い。

 これはもしや、絶好のチャンスではないだろうか。事前に話ができていればと思っていたが、その人物が目の前にいるのだ。

「小町・ダヴィ・エインズワースと申します。小町とお呼び下さい。お会いできて光栄です、ベリントン侯爵様」

「実は、かしこまった呼び名が嫌いでしてな」

「それでは、なんとお呼びすれば……」

「そうですな、“エドのおじ様”、と」

「…………」

「年頃の娘さんには、是非ともそう呼ばれたいものです」

 片目をつぶり、茶目っ気たっぷりに言うのである。これには小町も驚き、次いで小さく笑んでいた。

「畏れ多いと申し上げたいところですが、実は私、悪ノリするのが好きなんです」

「それは好都合ですな」

「では……おじ様、と」

「これはまた心地よい響きです、コマチ殿。年寄りの夢を叶えてくださるとは」

「とてもお若くていらっしゃいますわ、おじ様。革袋のお礼と言うには、ちょっとお安いかしら?」

「いやいや、満足ですよ」

 終始和やかに挨拶を交わしていた。雰囲気も柔らかい方で、負の印象は感じない。それどころかかなり好印象で、尚更タイプである。ならば最初に感じたあれは、いったい何だったのか。

「あなたの噂を耳にした時から、常々ゆっくり話してみたいと思っておりましたが、今は生憎と時間に押されております」

「こちらへは、会議の件でいらしたのですね? 私に御用ではないのですか?」

 ズバリ切り出すと、御仁は少しばかり意表をつかれたように驚き、そして鷹揚に頷いた。

「賢い方でいらっしゃいますな」

「そうでもありませんの。私自身が気になっていましたから」

 面会謝絶のはずの場所に、それを騎士達にキツく言い渡したランバートが、御仁を伴って現れたのだ。何らかの理由があっての事だと、だいたいの察しがつく。

「ランバートを待っていたんです。デイックスの……殿下の作戦が決まったかどうか、彼が報せてくれる予定でしたので」

「さようですか」

「単刀直入に窺います。彼の作戦は、決まったのでしょうか?」

「…………」

「…………」

 しばらくの間、御仁をジッと見据えていた。少しの挙動も見逃すまいと。しかし御仁もまた、小町の目を真っ直ぐに見返してくる。

「おじ様」

「…………。うむ、ほぼ決まったと言っても良いでしょう」

「……ほぼというのは?」

「…………」

「この作戦に頼らざるを得ないからだ」

 割り込んで来たのは、ランバートである。

「御仁。紹介もできず、申し訳ありません」

「君の血の気の多さは変わらないようだ。挨拶は済ませてあるよ。心配ない」

「恐縮です」

「ねぇ、ランバート。今のは、どういう意味なの?」

「決まったかどうかで言うなら、まだだ。だが、被害を第一に考えれば通る。会議でも作戦ありきの内容で話が進んでるんだ」

「それなら、ここにブライバス卿をお連れした意味は?」

 矢継ぎ早に問うていた。ランバートの行動と言葉が矛盾していると感じたからだ。決まると言うなら、なぜここに御仁が顔を出したのか。それも自分に用があるなどと。

「やはりあなたは賢い方だ、コマチ殿。迎えに上がったのですよ。会議に同席願いたい」

「ちょっ、御仁っ! 話が違うじゃないですかっ」

「うるさい男だな、ランバート。少し黙っておれ。コマチ殿、返事をいただけますかな?」

 会議に同席? 今更?

「コマチ! 返事をするな! あんたを連れて行く気はねぇんだ!」

「黙れと言うておる、レイゼン。この方に問うているのが分からんのか」

 有無を言わさぬ声音に、直ぐさまランバートが口ごもる。言葉に威圧感を含ませるのは、やはりディクシードのそれとよく似ている。

 そんな風に思いながらも、小町は二人の様子に目を向けていた。連れて行く気がないと言うランバートは、口をつぐみ、何かを訴えるような目を向けてくる。かたや御仁は、先程までの朗らかな雰囲気を消し去り、小町を見据えたまま視線を逸らさない。

 もしかして、試されているのだろうか。

「魅力的な提案ですわね、おじ様。ですが……私のような者の意見が、あなた方の会議に必要ですの?」

 気付いた時には、えらく突き放した言い方をしていた。

「私には、とてもそうとは思えません。でもあなたはここへいらしているし、必要という事なのでしょうか?」

 何もかもが矛盾だらけだ。これをどう読めばいい。

 作戦はほぼ決まったと言っているのに、なぜ小町の同席が必要なのか。それに、話が違うと言ったランバートの言動。

「同席は致しません。パリスが何を言ったのかは存じませんが、私を尋問なさりたい方がいらっしゃるなら、こちらにお見えになるようお伝えください」

「…………」

 もっとも、そんな人物がいるなら笑い飛ばしてやる。とんだ茶番だ。

 小町の素姓に関しては、パリスとランバートから既に聞いているはずである。会議が始まって二時間は経つのだ。こんなに時間を使っていながら、聞いていないなどと有り得ない。

 イギリスという国名も聞き覚えはないだろうから、そこにパリスが何らかの思惑を乗せて報告していたら……

「尋問のようなものは、既に一度、ここで経験しております。あの時はランバートが相手でした。あれをまた受けろと、それも……幾人もの人の前でというのは、はっきり申し上げて願い下げです。そもそも、何度も経験したいと思えるものでもありませんの。仮にご一緒したとしても、既にご存知のはずの回答を繰り返すだけですから、時間の無駄だと思います。何度聞かれても私の国はイギリスだと答えますし、何度聞かれてもどうやって来たのか分からないと答えます」

「…………」

「どうぞお戻りになって、今の言葉をお伝えください。それでも、直接聞く事に意味があると仰る方がいるなら、いつでもお相手いたします。生憎、殿下のお許しがなければ動けませんので、やはりこちらにお見えになっていただきますが」

 つらつらと並びたてるうち、どうしたって腹立たしさが勝り、言葉がきつくなっていく。自制をと思うのに歯痒さが拭えない。

「それから、もう一つ伝言を。よろしいかしら?」

「……何なりと」

「では、素姓の知れない娘をいたぶる暇があるなら、少しでも被害を抑える為に考えるべき事があるのではないかとお伝えください。娘がそう言っていたと」

 素姓を知って何になる。今それを知る事で、被害が小さくなるとでも言うつもりか。馬鹿馬鹿しい。

 少なくとも、“今”ではないはずだ。討伐には、万を超える騎士達が剣を振るうのだ。その被害を抑える為なら――部下を持つ立場にあるなら、どこから来たのか分からない小娘を喜んで使うべきだ。

 小町ならそうしている。冷酷と言われようと、非難を受けようと、ディクシードのように率先して使う。それが、上に立つ者の役割であって、部下の身を守るのは義務だ。

 捨て駒にできる娘が、運よくここに居るというのに……

 チンタラ茶番に興じる暇があるなら、数々の武勲を挙げた猛者として、その知恵を絞れというのだ! 猛者が聞いて呆れる。

「御自分を使えと申されるか」

「はい」

「それで良いと、本心で言えますかな?」

「言えます」

「では、そのように伝えましょう」

「御仁っ――」

「分かっておるよ、ランバート。上手くやる。そう案じるな」

「……はい」

「あれらにしてみれば、耳に痛いものでしょう。私ですら痛むのですから、ジクジクと痛むはずです」

 そうかしら? パリスなんかは、反省すらしそうにない。それどころか、新たな策をと、また懲りずに思案しそうである。そう思いはしたが、口にはしなかった。

 御仁は、いわゆる面接官のような役割を担い、ここに来ているはずだ。既に小町の印象は“我の強い娘”というものだろうから、これ以上与える印象が悪くなってはいけないとも思う。感情的にならないよう気をつけなくては。

 おそらく、小町にとっての待ち人は、ランバートでもディクシードでもなく……この御仁なのだ。

 下手をすれば、ここで全てを決められてしまうかもしれない。

「一つ、パリスの名誉の為に言うならば、あなたを連れて来いと言い出したのは、あれではありません」

 それなら、パリスに取り込まれたはずのボルコフ卿か、その取り巻きの中の誰かだ。どちらにしても同じこと。

「これ以上は申し上げるつもりはありませんので、ご了承頂けますかな? その男にも名誉があるゆえ」

「理解しております。私も、どなたが相手でも同じように答えますから」

「ならば用向きを済ませましょう。騎士の端くれとして問わねばならない事柄がある。よろしいか?」

 やはり御仁は、面接官としてここにおり……決める気だ。

「どのような問いでもお答えします」

「では、まず一つ。危険ですぞ?」

「承知しています。殿下は、万全の護りを敷くと約束して下さいました。私は彼を、一人の人として信頼しております。彼も、彼の近衛騎士達も」

「さようですか。ありがたい事ですな。数日でそれ程の信頼を得られるなら、騎士の本望でしょう」

「私も彼らが居てくれて、心強く、ありがたいと思っています」

 小町の言葉に、御仁はしっかりと頷いた。

「この作戦が決まれば、あなたの同行は義務となる。知っておられたかな?」

「存じております。ランバートからも殿下からも忠告を頂きました。逃げるつもりはありませんし、もしそのように疑う方がいるなら、どうぞ兵を見張りに付けて下さいませ。私としては逃げないと申し上げる他ありませんから」

 その後、御仁の質疑が続き、小町は淀みなく答えていった。

 ランバートは、この分なら大丈夫だろうと判断し、二人から離れて様子を窺っていた。稽古の喧騒はあるが、十分聞こえる距離である。

 するとそこへ、聞き耳を立てていたと思われる副官がツツツと寄ってきて、控えめな声で話しかけてきた。リディオである。

「たいしたもんですね」

「コマチか?」

「ええ。肝が据わってます。隊長とやり合った時も思いましたけど」

「…………」

「御仁を相手に、あれほどはっきりと物は言えませんよ、フツー。上手いこと言ってますけど、要は体のいい門前払いじゃないですか」

「まぁな。もともと御仁も、コマチを連れて行く気はなかったんだが……それにしても、バッサリ斬っちまいやがった。あの芸当は俺にはできん」

「俺だって無理ですよ。それを女の身で……。本当、たいしたもんです」

 素直に感心している男を見て、会議でのパリスの話を思い出した。この男なら度肝を抜くに違いない。

「なぁ、リディオ。コマチの歳、いくつか知ってるか?」

「……さぁ? 御婦人に直接聞くのは失礼ですから」

 御婦人か。いやぁ、面白いね、まったく。

「パリスがな、歳も報告していたんだが……十六だそうだ」

「……はい?」

「十六だ。でかい声出すなよ」

 忠告すると、副官は出かかった言葉を呑み込み、落ち着こうと息をついた。

「…………。あれでですか?」

「ああ、あれでだ」

「冗談――」

「なわけあるか。信じられるか?」

 問うと、リディオは改めて小町を観察し、首を振った。

「ありか?」

「ないですね」

「だよな」

 世に居る十六の御令嬢と言えば、本を読み、刺繍をし、流行りものの話や色恋の話ばかりする生き物だ。下町の娘であっても似たり寄ったりである。家の事をしながら、やはり近所の男どもの噂話が好物で、あっちでピヨピヨ、こっちでピヨピヨ。とにかく鳴くのに忙しい。

 ところが目の前の娘は、軍の城に単身で滞在し、名の通った武将と渡り歩いているのだ。今だけに限らず、これまで交わしてきた会話、振る舞い、容姿、どれもが当てはまるものではない。

 言うなれば一つ、勝負事を心底楽しむ様だけは、まぁ年相応と言えるのかもしれないが、それでも、娘の枠には到底入れられない。勝負事は男が好むものだ。

「俺、同じ歳の従姉がいますけど……はっきり言ってガキですよ。あんなんじゃない」

「…………」

「背伸びをしたがる年頃で、本人も振る舞いには気を配ってるようですが、でも俺から見ても、まだまだ御婦人というには程遠い。一人で国外に滞在するなんてまず無理ですね。母親の顔を思い出して、毎日泣くんじゃないですかね」

「まぁ、泣くわな、フツー。俺の知ってる娘でも泣くぞ。御仁と渡り合うなんぞ論外だ」

「…………」

「…………」

「ないな」

「ないですよ。あれをガキとは思えません」

 いくつだと思っていたかと問うと、副官は自分よりは下で、アレンよりは上と答えた。せいぜい二十過ぎだ。ランバートも同じで、まずまず年下と考えていたが、アレンよりも三つも下とは思っていなかった。

「しっかりしてやがる。無知だがな」

「しっかりしすぎて可愛げがないのもどうなんですかね? 従妹のうちの一人なら、まぁ、ありかもですが、妹にはいらんです」

「そうか? 俺は面白そうだと思うがな。お前、アレンに教えてやれよ」

「どんな顔するでしょうね? あいつも年上だと思ってるでしょうから」

 二人して稽古をしている部下に目を向けた。

 あの男より、三つも下ってか? 笑えるなぁ、おい。

「あ、大事な報告を忘れてました」

「何だよ。早く言え」

「コマチが、自分の馬を出すそうです。マイロでは速く走れないとかで」

「あの妙な馬か?」

「はい。ぶっちぎりで速い馬だと言っていました。ですが、鳴き声が相当に煩いらしくて、俺達の馬を慣らさなくてはいけないそうです」

「あぁ? 何だそりゃ?」

 わけが分からず、つい声を上げそうになった。いかん、いかん。自制しなければ。

「それが、驚いて暴れる馬もいるとか何とか。俺も不思議に思ったんですが、殿下からの指示もあったんで、突っ込みませんでした」

「…………。指示の内容は?」

「明日の夕刻、時間を作って慣れさせろ。ジニアスの隊から生気の強い人間を呼びつけておけ、です」

「伝令は?」

「既に走らせてあります」

「分かった。ディクシードが言うなら動かにゃならんな。明日の夕刻か……。揃い次第になるだろうが……調整する」

 これはどうやら、主君の予定を再度確認しておかなければならないようだ。

「あいつらには、先に言っときますか?」

「ああ。知らせておいてくれ」

「了解しました。……しかし、馬を慣れさせるって……いったい、コマチの馬はどんな馬なんですかねぇ?」

「馬だ。あれは馬だ、リディオ。妙な馬なんだ」

 自分にも副官にも言い聞かせたランバートだったが、副官は聞いちゃいなかった。

「バイクって名前の馬らしいですよ。サイロにマイロにバイク。黒ばっかじゃないですか」

「…………」

 不吉と言いたいのか? まぁ、魔女かもしれんからなあ……

 ランバートとリディオが互いに複雑な心境でいる頃、話題の小町は、最後の質疑に答えていた。

「では、最後の問いとしましょう。仮に、あなたは怪我を負うやもしれません。ないとは言い切れませんのでな。しかしそれでも、殿下への信頼は揺るがないと言えますかな?」

「もちろん言い切れますわ。恨み言など言いませんし、殿下は、既に持てるものを使って尽力して下さっています。怪我をしたところで、その事が無かった事にはなりません。騎士のようにこの国に誓うとは申し上げられなくても、誓って言うなら、それはディクシード殿下に」

「……結構」

「…………」

「実りあるとは、こういう事を言うのですな」

 そう言って御仁は、片手を差し出してきた。

「国に代わって礼を申し上げます。他国の民の為にと、そのお力を貸してくださる事に感謝を」

「力と言う程のものではありませんの。ですが、どうぞお使いくださいませ」

 その手をギュッと握り返した。ふしくれだった、大きな、温かい手だった。

 同行が決まったのだ。

 実質、決まったと言っていい。

 ホッと息をついていた。

「その嘆息は、安堵ですかな?」

 穏やかな口調で問われ、素直に頷いた。

「おじ様が最も影響力をお持ちだと聞いておりました。あなたが私をどう思うかに掛かっているのかと思うと、どうしても緊張してしまって」

「しっかりと意思を通されておいででしたよ。私の方が、やり込められるのではないかと冷や汗を流したほどです」

「まぁ、また御冗談を」

「いやいや。私が不本意な事を申せば、斬り捨てるおつもりだったのではないですかな?」

「…………」

 かなり鋭い。不義を言われれば、面接官といえど、やり込めてやると思っていた。それは事実だ。

「でもおじ様は、そのような問いはなさいませんでしたわ。私のこの装束の事も、殿下との関係についても……。問われた内容は全て、騎士たらんという想いを感じるものでした。それに、常に私を敬って下さいました。感謝しております」

「噂はどうであれ、あなたは国守のお客人でいらっしゃる。私からすれば、当然の事を問うたまでです。礼には及びません。しかし……それでもあなたが礼をと申されるなら……」

「何でしょう?」

「そうですな、またこうしてお会いし、私の話し相手をして下されば、ジィにとってはとても有難い事です。いかがかな?」

 御仁は、そう言って片目を閉じた。

 本当、素敵な方。

「もちろんです、おじ様。喜んでお相手いたします」

「いや、まったく、実りある。若い娘さんとの会話は楽しいものだ」

 ほくほくと満足そうに頷いている。きっと、かなりモテるはずだ。

「あの……おじ様。会議の事なんですが……」

「不安ですかな?」

「本音を言えば、同席したいのです。出席されている方々は、それぞれに多大な功績があると聞いておりますから」

「指揮権を案じておられるようだ」

「……はい。差し出がましいでしょうが、仰る通りです。できれば、おじ様のような方が指揮をと」

 しかしディクシードは、御仁を城に残すと言っていた。あの時はどうしてかと疑問に感じたが、今は、御仁の身に配慮したからだと思う。

 この方は、片腕の騎士なのだ。

「あなたからすれば、その懸念も当然です、コマチ殿。その様子では、私が城に残るという話は聞いておられるようですな?」

「はい、殿下から」

「御安心くだされ。殿下の意向は汲むつもりでおります。これでも若いころには、幾度となく総軍の指揮をとった覚えもある。なんとでもなりましょう」

「総軍の指揮を?」

 これには、さすがに驚いていた。

 総軍を率いるのは、やはり国王の務めである。イギリスとてそうで、確かに事実上、国防省が軍の管理を統括しており、その指揮をとっているのは首相ではあるが、最高司令官は君主である国王――あるいは女王である。

 御仁は、その代行を果たしていたと言うのだ。それも幾度も。

「さよう。もっとも後衛に居座り、あれをやれこれをやれと、皆に捲し立てるだけでしたがな。私から見れば、あれらは皆ヒヨッコも同然なのですよ。あの頃のように叱り飛ばしてやれば、揃って竦み上がる事でしょう」

 しごく簡単な事のように御仁は言った。

「それは……とても勇ましいお姿でしょうね、おじ様」

「おや? おだてられましたな? ならば、このジィ、コマチ殿の期待に応えてみせましょう」

「あの、もう一つ本音を言うなら、その言葉を聞きたかったのです」

「そのようですな。私めを使われますかな?」

「御不快でなければ……」

 言葉は悪いが、使えるものなら使いたい。

 御仁の、その影響力を。

 国王の代行を果たしたという、見事な手腕を。

「美しい娘さんに使われるなら、それもまた騎士の本望です、コマチ殿」

「では、おじ様。……会議の方、どうか、よろしくお願いいたします」

 小町は、深々と頭を下げた。


 ◇◇◇◇◇◇


 兵舎を出た御仁とランバートは、その足でディクシードの執務室に向かっていた。これは当初の予定外だったが、御仁が言い出した事である。主君に、どうしても尋ねたい事があると言う。

 時間に追われているため足早に歩きながら、今後の会議を、どのように舵をとるのかと話していた。

「指揮はコーエンに取らせるぞ、ランバート。コマチ殿とボルコフでは到底相入れん。お前と殿下が同席を拒んだのにも頷ける。懸命な判断だ」

「恐縮です。ですが、コーエン卿の気落ちは、俺ではどうしようもありませんよ」

「私から声を掛けよう。あれは好機を逃さん男だ。汚名をそそぐ機会を無駄にはせん。殿下の期待に応えようと奮起するだろう」

「確かに……。ではボルコフ卿はどうなさいますか? 既に自分が指揮権を得た気になっているようですが、活躍の場を取り上げられるとなれば、黙って引き下がりはしない気がしますが」

「一笑してやりたいが、そうはいかんだろうな。かと言って、コマチ殿に近づけるべきではない。ボルコフのような男には生意気と映るだろう。あれにとってのお前がそうであるようにな」

「…………」

「活躍の場か……。囲い込みの兵の指揮でもとらせてやるか? 腕は立つのだから、見せ場もあるだろう。使わん手はない」

「見せ場はありますが、ディクシードの目には留まりませんね。あの男が満足するでしょうか?」

「せんだろうが、無理矢理にでも頷かせるまでだ。一喝すれば片は付く。あれは権力には勝てん」

「……………………」

「何か言いたいようだな、ランバート。言うてみろ」

 一度御仁の横顔を盗み見て、ランバートはしれっと言ってやった。

「うってかわって、やる気になっておられるなぁと」

「最初からそうしていろと言いたいのだろう?」

「ええ、まぁ」

 来る時は、のらりくらりとした好々爺。だが今の御仁は、すれ違う侍従が慌てて道を開ける程、ピリピリとした緊張を放っているのである。まるで、若かりし頃の御仁を見ているかのようだ。

 会議の最中から、これほどやる気になってくれていたら……

 正直者のランバートは、そう思ってしまうのだ。本日、一番気を揉んでいたのは、間違いなく自分だと思う。誰か労ってくれ。

「一言でいうなれば、お前が腑抜けておるからだ」

 バッサリと斬り捨てられた。仰る通りで、ぐうの音も出ない。主君の意向に沿えるよう努力はしていたが、力不足は事実だと痛感している。

「そう肩を落とすな。成長がないと言うているわけではない。まだまだだがな」

「…………」

「それに私も、コマチ殿の期待に応えたいと思うのだよ。真っ当な言い分であれば、応えようとするのも騎士の務めだ」

「ぶっ飛んだ娘ですが、あれを真っ当だと思われたようですね」

「筋は通っていた。実を言えば、年端のいかない娘と侮っていたのだよ。だが私の意図する事を察してからは、懸命に己を律しておられた。あの歳でそうできる事ではあるまい。見事ではないか?」

「…………」

 沈黙の肯定を返したランバートに、御仁は一瞥を向け、そして軽い口調で言った。

「しかしその傍で、理不尽と感じれば、即座に噛みつく気ではいたようだがな」

 これにはランバートも覚えがあった。淑やかそうな娘が、突如豹変し、牙をむいてきたのだ。あの好戦的な目を、御仁も向けられたというわけだ。

「俺も初めて対峙した時、噛みつかれました。話の腰を折ったのはお前だろうと」

「腹が立ったか?」

「…………」

「矜持と若さゆえだ。悪い事ではない」

「……はい」

「騎士たらんだ、ランバート。コマチ殿が言うていた言葉だ。あの方の目は、ことさら誠実を求める。私も腹の底を探られているようで胆が冷えたのだ。……騎士と名乗るからには、あの目に応えねばな」

 誠実……か。

 難しい言葉だ。だが、騎士たらんという姿勢は理解できる。己が憧れる、その姿だ。

 騎士と名乗る事を許されていないのに、その男の姿は、騎士以外の何者でもなかった。

 ディクシード――

「応えます。できる限り」

「それでいい」

 満足して頷いた御仁は、その後、また何事かを思案しているようだった。

 そして厳しい表情をして足を止め、歩いてきた廊下を振り返る。

「どうされました?」

「コマチ殿に矛が向くやもしれん」

「それは……また、どういう意味です?」

「考えすぎならいいが……だが有りうる話だ。おそらくパリスの思惑は、コマチ殿を会議に引きずり出す事だろう。ボルコフを使って、それを目論んでいた」

「ええ。俺も思いました」

 会議中、話題が小町の素性に移るやいなや、ボルコフ卿は、目の色を変えて発言し始めた。阿呆であるから遠回りはしたが、それが返ってコーエン卿やダニロ男爵には不思議がられず、思った以上の成果を挙げた。

 ――その娘を、ここに呼んではどうでしょう。殿下は、娘との話が実りあると申しておられたが、果たして実りがあるか、ここで問うてはいかがかと。

 ――なに、私は殿下の言い分に間違いはないと思うております。しかし、皆の懸念が杞憂であると明白になるなら、それが一番妥当だと考えたまでですぞ。いかがでしょうか、コーエン伯爵閣下。

 これが、あの阿呆のセリフであるとは未だに信じ難い。しかし、真っ当な言い分を、あの口がハッキリと述べたのだ。

 ランバートは、むろん反論した。主君は娘の同席を望んでいないのだと。

 しかしながら、阿呆閣下が聞く耳を持つはずもなく、ダニロ男爵、コーエン卿共に、ボルコフの言い分も最もだと頷いた。あわや小町の同席が決まるかと思われた時、御仁が名乗りを挙げてくれたのだ。

 私が娘に会って来ようと。必要とあらば同席は望むが、その前にまずは、主君の意思を汲まねばならんと。

 あれがなければ、今頃は……

「ですが、その思惑を御仁が阻んでくれました。それがどうして、コマチに矛が向くんですか?」

「ボルコフのような男が、ただでパリスに協力すると思うか?」

「いえ、思いません」

「ならば、見返りは何だと思う」

 そんなもの、当然――

「王都です。それ以外は考えられません」

「さよう。己の武勲を王都の耳に入れる事だろう。しかし、その機会を私が取り上げるとなれば、あの男の鬱憤が向かう先は、まずはパリスだ」

 それも当然だと思う。だが、そこまで考えれば、御仁の言いたい事が見えてきた。

 ボルコフ卿の鬱憤を、パリスがまともに受けるだろうか。答えは否だ。あいつが取り合うはずがない。

「考えすぎと思うか」

「大いに有り得ます。ボルコフ卿がコマチを引きずり出せなかったとなれば、本来の役割を果たせなかったと、逆に返り打ちにしてもおかしくありません。あいつなら、一掃します」

「うむ。ならば、ボルコフの鬱憤が次に向かう先は二つだ。お前と――」

「コマチですね」

 権力に弱いボルコフ卿。取り上げた御仁に矛が向かうはずがない。ディクシードなど、もっての外だ。

 まぁ、自分に向いた鬱憤など、片手で処理できるが。

「御仁。今一度兵舎に戻ります。あいつらに、コマチから目を離すなと再度忠告を」

「懸命だ。殿下への忠告は私が引き受ける。必要とあらば、私の兵をコマチ殿に付けても構わん」

 近衛を付ける事は出来ない。今の小町に近衛は付けられない。

 小町が主君と共に行動するうちは何とか誤魔化せるだろうが、明日はそうはいかないのだ。城外に出なければならず、主君の向かう先には大聖堂も含まれている。情婦と噂の娘を、教会側が受け入れるとは思えない。

 だからといって、城の衛兵を安易に付ける気にもならない。そっちにはパリスの息がかかっている。

 ランバートにとって、御仁の申し出は願ってもいないものだった。

「助かります。問題があるとすれば、コマチがその状況を呑むかどうかですが……」

「案じる必要はない、ランバート。あの方は賢い方だ。誠実に言葉を重ねればいい。あの方なら、甘んじて受け入れる」

 誠実か。

 早速、実践する時がきた。やるだけやってみよう。

 ランバートはしっかりと頷いた。

「殿下の部屋で待つ。迎えに来い」

「分かりました。長くは待たせません」

 とにもかくにも急がなければ。

 ランバートは踵を返して兵舎に急いだ。


 ◇◇◇◇◇◇


 御仁が執務室の扉を叩くと、ディクシードの声が入れと告げた。数年ぶりの訪問にも関わらず、主君は見向きもせず、書類と向き合っている。

 変わらぬ部屋をぐるりと見渡した御仁は、やがて机に目をとめ、足を止めていた。

 かすかに鼻につくのは、セーリムという名の薬草と、鉄のような独特の臭い。そして卓上には、空になったグラスが一つ。

 わずかに付着した液体……あれは……

 食事中でいらしたか。

「お久しぶりですな、殿下。お変わりなく何よりです」

「決まったのか」

 やはり顔も上げず、ただ一言問うてきた。

「まだですが、詰めに入ろうかと考えておりました。ランバートには大きすぎる課題を与えましたな」

「小言を言いに来たわけではあるまい。何の用だ、ブライバス」

 こわや、こわや。

 さて、どう切り出したものか。

 逡巡した御仁は、腹を括る事にした。このお方に取り繕いは通用しない。

「コマチ殿に会うて参りました」

 言った途端に冷気を感じ取った。もはや主君は書類から目を離し、ヒタと御仁を見据えている。何の真似だと、感情のない死んだ目が言っていた。

「それほど殺気立たれずとも、故あって面会をしたまでです」

「…………」

「ご安心くだされ、殿下の案じなさる事など何も申しておりません。ランバートも共におりました。あれに任されて退室なさったのは、殿下ではありませんかな?」

 冷や汗が流れるのをひた隠し、しれっとそう言ってやれば、冷気は音もなく消え去った。一難去ったというところだ。

「忠告に参ったのです、殿下。コマチ殿から目を離してはなりませんぞ」

「…………」

「ボルコフめに注意が必要です。何やらパリスとの間に取り決めを交わしたようですが、これから、それを取り上げてやるつもりでおります。矛がコマチ殿に向かうやもしれません」

 常人なら要点を得ない説明でも、主君は直に察してみせた。

「ランバートを呼べ」

「あれは兵舎に戻りました。今頃は、コマチ殿の説得に当たっているはず。私の兵をお使い下され。多少の不自由はあるでしょうが、何もないよりは安心かと」

「…………」

「ここは、よろしく頼むと申されるところですぞ。口下手も変わりませんな」

「戯言は捨ておけ。要件はそれだけか」

「…………」

「何をしに来た、ブライバス」

「…………」

 今度は御仁が黙る番となった。

 まだ一難残っている。

 むしろこちらが本題だ。


 どうしても……

 どうしても聞いておきたい事があった。

 忠告も確かに必要だったが、本来の目的とは別だった。

 ランバートを遠ざける気はなかったが、今思えば好都合だった。

 ただ、知りたい。

 時間を欠いてでも、知っておきたい。

 何に変えても、待ち望んだ人の事を。

 望みは薄くとも、明確な言葉として。

「殿下……戻られたのですな?」

「…………」

 意を決して問うたが、返ってきたのは沈黙だった。

「お応えくだされ。私は……あの方の目を存じております」

 どこまでも貪欲に、ただただ誠実さを求める、あの目を……

 色は違えど、見誤るわけがない。

 何年経っても、忘れるはずがない。

 あの人の存在を……どうして忘れる事ができようか。

「あの方は……コマチ殿は……私の――」

「ブライバス」

 制止を含んだ主君の声を聞き、御仁はきつく目を閉じた。

 望みを持ち続けてもよいのか否か、知らなければ……

「あれは、お前の待ち人ではない」

「ならば……ならばあの方は、いったいどこへ行かれたのか!? 私の待ち人は、どこにおられるのか!?」

「…………」

「殿下っ」

「…………」

「殿下!」

 立場も忘れていた。

 年甲斐もなく、主君に詰め寄ろうとしていた。

 こんな姿を見られれば、きっと、いい年をしてと笑われる。

 それでもいい。

 また笑ってくれるなら……

 あの姿を一目見れるなら……


 アンブロシア……


「死んだ」

「…………」

「お前の待ち人は死んだ、ブライバス」


 愛しい人。

 私の……アンブロシア。


 やはり……もう二度と会えないのか……


 思えば最初から、あなたは、手の届かぬ人だった。

ご覧いただきありがとうございます。

『待ち人』はいかがでしたでしょうか?

楽しんでいただけましたでしょうか?


新たな伏線“アンブロシア”が登場しましたが、これについては、御仁がキーマンであります。ヒントについては次章になりますので、次章が始まる前に、また予告程度の告知をしたいと思っています。


いよいよ第二章も終盤になりました。作者の構成では、あと二話ほどで完了します。“二章のエピローグのようなもの”を書いて、伏線をほんの少し回収しようかと考えていますが、まだまだ謎は残す予定。

あれをここに繋げて、これをあそこに繋げてと、脳内は妄想三昧でございます。整理整頓中。


では、恒例の次話予告、いってみましょう。

といっても、サブタイトルを聞いただけで、ある程度は想像できると思います。

内容についてですが、皆さまが忘れてしまわないように(作者も忘れてしまわないように)、あっちの世界での一幕を回想のような形で入れながら、軽めに仕上げていくつもりです。

それでは、次話『フィスト・バンプ』をお楽しみに。

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