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才能屋  作者: ハル
2章 才能屋との巡り会い
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画面の上の言葉

夜、コンビニの弁当を食べ終えて、スマホのメモ帳を開いた。


才能屋の住所の下の、空白の行。


白井の声が、よみがえる。


「覚えているままで構いません。意味は、考えなくて結構です」


指を動かす。


『結果が出ないなら、外回りは減らすからな』


打って、消した。


『結構です』


これも、消した。


三つ目に打った言葉だけは、消せなかった。


『今度、飯でも行こうぜ。おごるからさ』


画面を見つめる。


あのときの声の調子は、どこにもなかった。

フロアに響いた明るさも、満足そうな笑顔も、文字には残らない。

言葉だけが、そこにあった。


画面の上の文字は、あのときの声より、ずっと静かだった。


——これが、引っかかった言葉なのか。

  それとも、ただ傷ついただけなのか。


答えは、まだ出なかった。


明日は、木曜だ。

白井に、これを見せるのか。見せたら、何と言われるのか。

分からないまま、明かりを消した。

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