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画面の上の言葉
夜、コンビニの弁当を食べ終えて、スマホのメモ帳を開いた。
才能屋の住所の下の、空白の行。
白井の声が、よみがえる。
「覚えているままで構いません。意味は、考えなくて結構です」
指を動かす。
『結果が出ないなら、外回りは減らすからな』
打って、消した。
『結構です』
これも、消した。
三つ目に打った言葉だけは、消せなかった。
『今度、飯でも行こうぜ。おごるからさ』
画面を見つめる。
あのときの声の調子は、どこにもなかった。
フロアに響いた明るさも、満足そうな笑顔も、文字には残らない。
言葉だけが、そこにあった。
画面の上の文字は、あのときの声より、ずっと静かだった。
——これが、引っかかった言葉なのか。
それとも、ただ傷ついただけなのか。
答えは、まだ出なかった。
明日は、木曜だ。
白井に、これを見せるのか。見せたら、何と言われるのか。
分からないまま、明かりを消した。




